<この体験記を書いた人>
ペンネーム:ゆらら
性別:女
年齢:52
プロフィール:76歳の母と31歳の娘と私で同居しています。コロナに感染しないよう緊張の日々を送っています。
新型コロナウイルスの感染が世界中に広がり、日本でも感染が拡大、減少を繰り返しています。
我が家は最初の緊急事態宣言の時から外出自粛、外での飲食は厳禁を貫いています。
私は在宅ワークのため、買い物に出掛けることや病院に行くこと以外に外に出る用事はないのですが、母(76歳)は働きに出ているため感染がとても心配です。
年齢的なこともありますが、数年前に肺炎を患っているので本人もとても怖がっています。
マスクはもちろん、うがい手洗いの徹底。
お店で買って来た商品は一つ一つ除菌シートで拭く。
食事は各自ワンプレートで会話をしないで食べる、など家の中でもしっかり感染予防をしています。
あまり気にし過ぎるのも良くないですが、やはり家族の誰が感染しても母に影響があるため神経質になってしまいます。
そのような厳重な感染予防対策は、家族がみんな意識を高く持っているからできているのです。
ですが、一歩外に出ればいろいろな考え方の人がいて、自分たちと同じ危機意識を持っている訳ではありません。
それは仕方のないことだと思います。
ところが、母はそれを受け入れられない様子。
仕事や買い物で外に出た瞬間から、ピリピリと緊張モードに切り替わります。
もちろん一番危険な母が全く感染予防の意識がないのは困るので、気にしてくれて有難いと思うのです。
しかし、周りに対して自分と同じくらい感染対策して欲しいというのはちょっと難しいと思います。
でも、母は自分が接する人だけでなく、たまたま見掛けた知らない人にまで「マスクをしていなかった」とか「消毒をしなかった」と腹を立てているのです。
「家族や親戚なら分かるけど、赤の他人に腹を立てても仕方ないよ。注意なんてしたらトラブルになるだろうし」
そう諭すと「それは分かっている」と言います。
それなら「人は人」と知らん顔をしていれば良いだけなのですが、恐らく家に帰るまで怒りを溜めているのでしょう。
私の顔を見た途端に文句が止まらないのです。
先日は同級生に誘われてほぼ一年振りに喫茶店に行って来た母。
帰って来るなり「近くでマスクをしないで大声でお喋りしている人がいた」とイライラをぶつけてきました。
「気になるなら行かなければ良いよ。感染するのが嫌なら行かないのが一番でしょ」
さすがに私もちょっと言い返してしまいました。
実際、私は感染の危険を考えたら喫茶店に行こうなんて思わないので、母の言動がちぐはぐで理解できなかったのです。
その時だけはちょっと黙っていたので、自分で矛盾していたと分かってくれたかなと思いました。
それ以来、飲食店には行かず、食べたい時はテイクアウトして家で静かに食べるようになりました。
少しずつですが、見ず知らずの人の行動ばかり気にしていても、ストレスが溜まるだけだと母も思い始めたようで、家の中でイライラを吐き出すことは収まったように思います。
ただ、テレビでは夜遅くまで飲み歩く人やマスクを着けない人などを毎日報じています。
母は朝ご飯の時間や夜のニュースの時間にそれを見ながら怒ってばかり。
それこそどうにもならないことなので、テレビを見ないのが一番だと思うのですが...。
コロナのニュースは感染対策をしていない人たちのことだけでありません。
ワクチンの話や世界の感染状況など、知っておきたい情報も沢山あります。
ですのでテレビを全く見ないというわけにもいかず、結局、母が外出先でイライラしなくなっても、家で怒っていてはあまり変わらない気がします。
いつか本当に、目の前にマスクをしていない人や大声で喋っている人がいたら、母が注意をしてトラブルになってしまうのではないかと心配です。
早くみんなワクチン接種ができて、少しでも安心して過ごせるようになると良いのにと心から思っています。
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