<この体験記を書いた人>
ペンネーム:しらたま
性別:女
年齢:46
プロフィール:ペットのウサギの換毛期は、アレルギー持ちの私には厳しい時期。家族も呆れるほど、掃除に熱が入る毎日です。
私は46歳、一つ年下の夫と、10代半ばの娘との3人暮らしです。
私の夫は、男ばかり三人兄弟の長男です。
いつも義母を気にかけている優しい性格で、義母と仲良しです。
私と夫が結婚したすぐ後に義父が亡くなって、義母は一人暮らしになりました。
夫はさらに義母を気にかけ、何かにつけて連絡を取り合っています。
私と夫の間に娘が生まれたのは、結婚してから2年目でした。
普段、自宅から離れることがあまり好きではない義母。
しかし、娘が生まれた際には、待望の初孫の誕生とあって、すぐに駆けつけてくれました。
その後も義母はいつも娘を可愛がってくれ、ありがたいと感じている今日この頃。
しかし、私は先日、ふと思い出してしまったのです。
「あんたたちも、大変な目にあえばいいのよ!」
それは、娘が生まれてすぐに義母が呟いた呪いの言葉です。
実は夫の幼少期は、大変に手がかかる子どもだったそう。
いたずらがとても多く、育てるのにとても苦労したというのです。
共働きだった夫の両親は、子どもの世話を、祖母である義母の母親に任せていたとのこと。
しかし、祖母が目を離した隙に、夫はいたずら三昧。
危うくボヤを起こしかけたり、気づいたらいつの間にか家から脱走していたりしたことも度々あったというのです。
その度に仕事中の義母が呼び出され、それは夫が小学校に上がっても続いたそう。
夫と年子の弟は、夫とは違っておとなしい子供だったらしいので、夫の振る舞いは、なおさら義母を悩ませたようです。
中学に上がる頃には、ようやく夫の蛮行はなりをひそめたとのこと。
しかし、それまでの期間、義母は寝ても覚めても、夫のことで心労が絶えなかったと言います。
今でこそ、良好な親子関係を築いている夫と義母。
また、夫が子ども時代に手がかかってどうしようもなかったことも、今では笑い話です。
しかし、私達夫婦に娘が生まれた時、大変だった当時の記憶がよみがえったのでしょう。
義母は先述の呪いの言葉を吐いたのです。
初めての子育てに奮闘していた私も夫も、その時、義母に言われたことなど、すっかり忘れていました。
しかし、つい最近のこと。
娘が生まれた頃の写真や動画を久しぶりに見返していて、私はふと思い出したのです。
夫にそのことを話すと、そういえば、と夫も思い出した様子。
どうやら、夫も忘れていたようです。
義母が、自分が吐いた呪いの言葉を覚えているかどうかは分かりません。
しかし、思い出したからには、私はそう簡単に忘れることはできません。
そして、思い出す度になんとなく嫌な気持ちになってしまいます。
新型コロナウイルスの影響で、義母との付き合いも、オンラインがメインとなった今。
今後、直接会った時の義母が、杖を持った悪い魔女に見えてしまわないかが心配です。
関連の体験記:「ママと行けば良かったな、ごめん」授業参観に来た亡き父を傷つけた幼い私。今は心から尊敬しています
関連の体験記:「抱っこさせてくれるの?」名家に嫁ぎ、劣等感にまみれた私の前で、初孫を抱いて涙ぐんだ義母
関連の体験記:同居する義母が救急病院へ! 近くに住む義姉が付き添ってくれた翌日、私に届いた「驚きのメール」
- ※
- 健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
- ※
- 記事に使用している画像はイメージです。