アメブロで「~こんな事を言っちゃあなんですが!~」を運営しているかづと申します。
現在は夫婦二人と3ニャンとで暮らしています。
今から36年以上前の、結婚当初のことを思い出しながら書いています。
前回の記事:二人目の妊娠報告。姑は一瞬の絶句の後、みるみる「般若の顔」になり...
姑に妊娠を報告し大激怒されてからと言うもの、姑はしょっちゅう電話を掛けてきた。
毎週末、義実家に行って掃除に洗濯・炊事とやっていたが、つわりだなんだと言って行くのを極力減らすようにしていたからだ。
夫は
「行きたければ行けばいいし、無理やったら断わればいい。自分で判断するもんやろ?」
と全く他人事の様に言うので、夫は当てにせずに姑からの呼び出しは断る事にした。
それでも断り続けていると姑は突然やって来て、インターホンを鳴らしては大きな音でノックし
「いるんやろ!? どないしたん? 倒れてんのやないやろ?」
と大声を出し、隣近所が心配して玄関から顔を出すくらい大騒ぎをし出す。
心配しているのではなく、そうやって大騒ぎをすれば隣近所の手前私が出て来るのを知っているからだ。
もしくは子供の幼稚園のお迎えの時間を見計らって家の前で待ち、そのまま家に入って来る。
姑は電話でもそうだが、私に話す内容は決まって流産や死産の話ばかりだった。
本当か嘘か分からないが、知り合いだの知り合いの娘だの嫁だの、姑の知り合いはそんなに流産や死産を経験しているのかと思うくらい「知り合いが...」と言うが、姑はとても嬉しそうに話した。
「このくらいの季節やったわ。知り合いの娘さんが流産してな。お腹ん中で死んどってんて~!」
気分の良い話ではないので私が嫌な表情をしていたからか、姑はもっと聞かせてやろうと思ったのだろう。
出産予定日が12月半ばだったので、姑は年末に近づくにつれ、死産の話しや「死」にまつわる話が増えて行った。
「知り合いが大晦日に臨月で死産やってな! そやから年明け早々に葬式やってんよ!」
「お腹の子ぉって動いてるか? 中で死んでるんちゃうの?」
姑は上の孫が男だったので、どうせ出来るのなら次は女が欲しかったらしく、お腹の子が男だと分かると
「どうせ男やろうと思ってたわ! あんた男腹やから女が産めんと思ってた! 私の勘は当たるんやで♪ 俳優の○○と女優の○○が病気で入院って聞いた瞬間、こりゃ絶対に死ぬなって思ったら、案の定二人とも死んだもん♪」
と、芸能人が死ぬ話ばかりをした。
12月の予定日から2日遅れてもまだ陣痛が来ず、病院では十分な大きさなので23日に出しましょうとなった。
「二人目やのに遅れるなんておかしいやん! お腹の中で死んでるんちゃうん? 死んでるから出て来んのとちゃうの? 医者に行って、死んでるかどうか診て貰いに行きぃな! 死んどったら葬式せなあかんな。私の知り合いが大晦日に死産でなぁ...」
本当に姑は嬉しそうに話す。
医者と決めた予定通りに出産したが、出産したのが深夜だったから直後には来なかったが、翌日舅姑は面会時間に連れ立って来た。
普通分娩は5~7日の入院だと言われていたが、姑からいつまで上の子をほっとく気だと言われたので5日で退院する事になった。
上の子の世話を姑になんかお願いしたくは無かったが、夫は自分は仕事があるから面倒は見られないと言うし、当時は今のように出産時の数日だけ預かってくれるところが無かった。
そして当時私の実家の両親は離婚していて、実父は再婚していたし、実母はアルコール中毒の治療中だったので実家に頼るなんて出来なかった。
もちろん里帰りなどもってのほかだ。
入院中も姑が
「病気でもないのにそんなに毎日行くもんや無い! あんたは仕事してるんや! 早よ帰って来て体を休めなあかん!」
と夫に言ったらしく、病院まで車で15分ほどの距離にもかかわらず、夫は2度しか来なかった。
それでも退院日は夫が迎えに来てくれると約束してくれた。
ところが退院前日になって、夫が有休を取って迎えに来ると聞いた姑が突然夫に言い出した。
「病気で緊急入院するんやなくて退院やろ? なんで仕事を休んでまで亭主が行かなあかんのよ! そんなもんタクシーで帰って来れるがな! 私が迎えに行くわ!」
夫は退院前夜病院に来てこう言った。
「お袋が行くって言うから、僕会社行くわ。いやもう出勤しますって会社に連絡してしもたから変更出来んし」
実際年末の仕事の忙しさからか、夫の顔には妻子を迎えに来れなくなって残念と言う様子は無かった。
翌日10時の診察後に退院し、10時15分に私はスーパーの前に立っていた。
続く
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【最初から読む】アッシー・メッシー・貢君だった彼が突然父に結婚の挨拶! 夫との馴れ初め/かづ
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