<この体験記を書いた人>
ペンネーム:あおば
性別:女
年齢:41
プロフィール:夫と子供ふたりの4人暮らしです。会社に勤めています。
70歳になる母は2歳年上の父と二人暮らしです。
昨年、父が再就職先を退職しました。
母も仕事はしておらず、庭仕事が好きな二人はホームセンター巡りでもしながら過ごすのかな...と考えていました。
ところが先日、母から驚きの電話があったんです。
母から...「父と離婚して私達と一緒に暮らしたい」と言われたのです。
「会話がなくて暗い」
「したい事を、したい通りにしかしない人には疲れた」
離婚したい理由を聞くと、母の意外な本音が聞けました。
確かに父は無口で、ワンマンな人です。
私は子供の頃から父と世間話のような軽い会話をした記憶がありません。
必要な会話はしてくれるのですが、父が自分で話したい事以外の話をしたことがないのです。
父親とはそんなものなんだと考えていましたが、それも「母が私の話し相手になってくれていたからだった」と、大人になった今は思います。
そして...母も「一人娘の私が話し相手」だったのでしょう。
話しかけても興味がないと返事すら返ってこないのは辛い、と常々言っていました。
また、父は一人で決めて行動してしまう勝手なところがあります。
家のリフォームや車庫を建てた時も、母の意見や要望は聞かず、業者さんと話を決めてしまいました。
先日も、父が地域の行事に参加している日に突然植木屋さんが庭木の整理に来たそうです。
そして父に言われたと言って作業を始め、母の大切にしていた木や花も切ってしまったのです。
他にも小さな事ですが、お茶を入れる事も、着替えの用意もしません。
そういった父の行為を今まで許してきた理由は、何度か母に聞かされたことがあります。
幼いころ、私は病弱でした。
結婚した当時、我が家は生活が苦しかったのですが、そんな私を抱えて母は働きに出られず、大変だったようです。
...なので、とにかく父には健康で働いてもらわなくてはならないと、何でもやってあげ、ワンマンにも目をつぶってきた、と言っていました。
母にとっては...あまりに長い我慢の時期だったのです。
退職した父も、今は環境の変化に対応できない部分もあると思います。
でも、母にすれば時間もあるのだから何かする時には相談してほしいし、自分の事はもう自分でやってほしいと考えていたのでしょう。
それなのに変わらない父に嫌気がさしたのだと思います。
しかし、電話での突然の離婚話に、私はあまりに驚いてしまいました。
後から考えると、母の心情を理解できるのですが、その時は驚きの方が強く、私は咄嗟に母をなだめて...電話を切ってしまいました。
気持ちが落ち着いてきて「しまった!」と後悔しましたが後の祭りです。
母を傷つけてしまったのか...その後は離婚の話は出ません。
私も切り出し方が難しくて、それ以降は聞けずにいます。
母は思い直したのでしょうか?
それとも、一人抱え込んで苦しんでいるのでしょうか?
それが分からず、心配ばかり募ります。
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