アメブロで「~こんな事を言っちゃあなんですが!~」を運営しているかづと申します。
現在は夫婦二人と3ニャンとで暮らしています。
今から36年以上前の、結婚当初のことを思い出しながら書いています。
前回の記事:「あんたが恥ずかしい恰好やと、みんなが恥かくんや!」姑に連れられて行った百貨店で...⁉
「あんたが恥ずかしい格好してるとみんなが恥かく!」
そう言って、息子の七五三で私が着る服を選んでやると言い出した姑。
試着室でサイズを計られ待っていると、ほどなくして姑と店員さんが数着服を持ってきた。
姑は試着室の私に向かって
「はい!脱いで!脱いで!これ着て!」
と言ってワンピースを手渡した。
試着室のカーテンを閉じようとすると
「そんなんいちいち閉めんと早よ脱いで!」
とせかされる。
私「お義母さん、あの、ちょっと...」
姑「なんでいちいち閉めるんよ!早よ脱ぎなさいって言うてるでしょ!」
私「いや、ちょっと...」
姑「なにをぐずぐずしとるねんな!早よ脱いでこれ着なさいって言うとるでしょうが!」
カーテンを手にして閉めようとする私と、そのカーテンの端を掴んで開けようとする姑で小競り合いになった。
店員さんが見るに見かねて「お義母様!ちょっと失礼します~」と言ってカーテンを閉めてくれたが、カーテンの前で姑は
「何が恥ずかしいねんな!チャッチャとサッサとしんかいな!!」
と声を張り上げていた。
渡されたワンピースを試着室内のハンガーに掛け、自分の着ていた服を脱いだ瞬間、サッとカーテンが開き
「まだかいな!!!」
と姑が睨み付ける。
もう外から丸見えだった。
普段は静かなフロアーの中、優しい音楽が流れている空間に、こんなに大声を張り上げている客がいる事で、そこにいる店員や客だけでなく通りすがりの客までもがこちらに目を向けていた。
咄嗟に試着室の床にしゃがみこんだが、姑はカーテンを手にして開けたまま
「サッサと着替えんかいな!何しとんの!グズやね!!」
と怒鳴る。
またもや店員さんがカーテンを閉めてくれて、私はワンピースに着替えたが背中のファスナーが全く上がらない。
店「お着替え出来ましたらお声掛けくださいね」
私「すみません。ファスナーが全然上がらないので無理です。」
その瞬間また姑がカーテンを開け
「どのくらい上がらんの!?肥えとるからこのサイズやったらあかんのやわ!どのくらい上がらんのか背中見せてみって言うとんのや!」
と怒鳴る。
私の視界には困り果てる店員さんの顔と、般若の様な姑の顔、そしてその後ろの客たちの顔が映っていた。
すかさず店員さんが「ではもう一つ上のサイズをお持ちしますね」と言ってカーテンを閉めるも、店員さんがその場を離れた瞬間姑がカーテンを開け
「ほら!店員さんが持って来てくれるって言うとるんやからそれ脱ぎんかいな!」
と言いながらワンピースの袖を持って脱がせようとする。
すると別の店員さんが走り寄って来て「お義母様!ちょっとこちらに...」と姑をその場から離してくれた。
最初の店員さんが何着か持って来てくれ今度はサイズがぴったりだったが、何とか着れたはいいが全くゆとりが無い。
店「いかがですか?」
私「着れるには着れるんですが動きにくいです...」
店「あぁ...、そうですか...。それが一番大きいサイズなんです...」
そこに姑が来て
「着れてるやん!それにしよ!(店員に)ちょっと!これにして!」
と言い、店員さんが「でも、これではちょっとキツイかと思います」と姑に言うも
「他に無いんやからそれでええやん!いつまでやってんねんな!!」
と決めてしまった。
こんなぱっつんぱっつんのワンピースでも買ってくれた事には変わりないから、ずっと言われ続けるんだろうなと暗い気持ちになったが、それよりもやはり息子が30年前のくすんだ茶色の着物を着る方が悲しかった。
七五三当日は行く先々で聞かれもしないのに姑が
「これ息子が七五三で着た着物なんです」
と言い、それを言われた人は
「まぁ!パパが来た着物?そりゃいいですねぇ」
とは言ってくれて、姑はご満悦だった。
けれど、神社で並ぶ七五三参りの他の男の子の羽織の背には、鷹だの虎だのが金糸銀糸で刺繍されている。
その中で、どう見ても時代劇に出て来る風車を持って走り回る童にしか見えない息子の姿は貧相だった。
写真もスナップ写真だけで、私のワンピース姿には下着の線がくっきりと出て、ボンレスハムの様なフォルムだった。
続く
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