20代で結婚して、2男1女を授かり、主婦として暮らしてきた中道あんさん。でも50代になると、夫との別居、女性としての身体の変化、母の介護...と、立て続けに「人生の転機」が訪れます。そんな激動の中で中道さんが見つけた「50代からの人生を前向きに過ごすためのヒント」をご紹介。今回は老後の不安について。中道さんが思ったこととは...。
前回の記事:私が母を「婆さん」と呼び、息子たちから「あんさん」と呼ばれる理由
老後の不安。
会社員時代は正直なところピンときていなかったのです。
週5日は朝から夜まで労働、休日はその分を楽しむ...そんな生活をしていたら1日はあっという間。
季節の変化に気が付かぬまま、「もう、今年も終わるのか?」と毎年同じ時期に同じセリフを吐いていた気がします。
どうやって60歳の定年を迎えるんだろうな。老後?そんなの気にする時間はどこにある?というのが正直なところでした。
けれど、今年は少しだけ時間がある暮らしになりました。
老後のことを少し考えてみようかと、今は情報を集めているところです。
厚生労働省2018年統計結果をみると、平均寿命は男性81.25歳、女性87.32歳。
けれど、健康寿命はというと女性は74歳だそう。
ということは女性の場合は10年以上病気や介護状態になり天にめされるのか。
考えてみれば、残り20年ずっとは健康ではいられない。
「なんだかやだな。ぽっくり逝きたい」と思いました。
人生100年の時代、働けるうちは働くつもり。
生涯現役を目指そうと、高齢化の現状と展望、生活設計について、市が主催するセミナーに参加してきました。
セミナーでおひとり様の無職世帯の家計収支の資料が配布されました。
社会保障給付費等、実収入が123,325円。
支出合計は161,995円、
不足分が38,670円。
目立つ内訳は
・食料36,378円
・住居18,268円
・光熱・水道13,109円
・教養娯楽17,082円
などでした。いくらで暮らすかは、人それぞれではないかと思いました。
講師曰く、これを30代に見せると「贅沢してるなぁ」と。
セミナー受講生のシニア世代は「これを贅沢かぁ」。バブルを謳歌した世代です。
この様子を見聞きした私は「はぁ、世代格差だなぁ」と少しびっくりしました。
毎年、誕生月に受け取る年金定期便、年々わずかですが減額になっているように思います。
年額120万円ほどあったものが今や100万円ちょっと。月々9万円公的年金があるとして7万円の不足。
いやいや、住居費が18,000円というのは、皆さん持ち家でローンが無いという設定なのか。これを賃貸だとプラス5万円は必要?とすれば12万円の不足...。
仮に65歳でリタイアしたとして、平均寿命までの不足金は、12万×12ケ月×22年=3,168万円。大金ですね。
いや待って、先ほど聞いた健康寿命は74歳。
その後介護になればもっと資金が必要です。
年金の繰り下げをすれば焼け石に水ほどのプラスにはなるかしら。
参加したセミナーはアラカン世代で満席。そしてセミナー開催のご挨拶はどう見ても70歳オーバーの男性でした。
最近は高齢者の働く姿もよく見かけます。
先日も、東京出張から自宅最寄り駅に深夜に到着すると、駅員さんは明らかにシルバー世代。
タクシーの運転手さんもそう。
若い人たちが働けない時間帯をシルバー世代で賄っている。そんなことを感じました。
今後、働く場所がなくなるということはないでしょう。
その不安は持たなくていいと思いました。
セミナーを受講後の結論として、「健康が何よりの財産である」と再確認いたしました。
働けるうちは働く時代ですね。
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