<この体験記を書いた人>
ペンネーム:ルーン
性別:女
年齢:58
プロフィール:現在主人、息子、娘、私の4人家族です。
私が37歳、主人が38歳の頃の話です。
主人は、お酒が弱いのに飲むのが好きな人でした。
子どもが産まれるまでは、ほろ酔い程度に飲んでいましたが、二人目の子供を産んだ後から、「飲まないと眠れないから」と言って、食後は焼酎をコップ酒で4、5杯飲んで寝落ちするようになりました。
その時は、「家族も増え仕事もきついのかな」と黙ってみていました。
しかし、子供たちも小学生になった位から、酔った勢いで泣いて嫌がる子供をギュッとハグし続けて離そうとしなかったり、ゲームで遊んでいるのに急にブレーカーを落としてみたりと、「頭がおかしくなったの!?」と思うような行動が出てきました。
お酒をなるべく控えてもらうよう、私も子供たちも必死にお願いしたものの、取り合ってくれません。
そんなある日、事件は起こりました。
主人が寝ている部屋から大きな声で「おしっこしたい」という叫び声が聞こえたのです。
急いで部屋に行ってみると、寝ながらシャーシャーと音を立て、噴水のようにおしっこをしている主人の姿が...。
私の驚いた声に子供たちが来てしまい、この主人の惨めな姿を見られてしまいました。
子供たちから「どうしておしっこしちゃったの?」との問いかけに、「お酒に酔うと、こうなるんだね~」と答えるのがやっとでした。
どうしようか、と悩んでいると上の子がこう提案してくれました。
「お母さん、お酒ばかり飲んでるからこうなるんだって、反省させよう」
なるほどと思い、そのまま放置することにしましたが、そんな子供たちが不憫になりました。
翌朝。
主人は「誰? ここに水をかけたの。どうしてそんなことするの?」と、怒りながらパジャマや下着を替えていました。
すると下の子が、昨夜の事を主人に言いました。
主人は、「そんなことするわけないだろ。嘘をつくな。お前か水をかけたのは」と叩きそうになったので、私は思わず叫びました。
「酒ばかり飲んでいて、自分の行動すら覚えていないのね」。
主人は「朝からうるさい」と捨て台詞を吐いて仕事に出かけていきました。
泥酔を続ける主人。私は限界を感じ、離婚を考えるまでに・・・。でもまずは思い切って、義母に相談してみようと決意したのです。
義母はとても優しい人で、上の子が生まれた時、不安な私の気持ちを支えてくれました。義母なら今回もきっと、主人を諭してくれるはず...。
義母はやはり、私の話を親身に聞いてくれました。
「困ったね~。なんとかならないのかしらね~」と言いながら。
そして、こう言ってくれました。
「とにかく、あの子の泥酔はわかった。なんとかあまり飲まないよう私からも言ってみるから、あなたも大変だろうけど、もう少し頑張ってちょうだいね」。
私は涙があふれ、相談してよかった...と思いました。
その後も相変わらず、「今日は飲みすぎじゃないの? やめたら?」と私が言い、「うるさい。あっち行ってろ」と夫が言う繰り返し。
ですが「いつか義母が諭してくれる」という希望があったので、今までのようにイライラが募ることはありませんでした。
しかし、あれから1カ月、2カ月と過ぎ、「義母はいつ言ってくれるのだろう...」と心の中で気になってきたある日のこと。
主人の実家からお中元が届きました。
主人と子供たちの目の前でフタを開けた私は...目を疑いました。
「は? ビールとジュースの詰め合わせ?」
お義母さん、諭してくれるんじゃなかったの?
あなたの孫たちが嫌な思いしてるんだよ!
あれだけ、涙ながらに訴えた答えがこれ?
もう、頭が混乱し、怒りがこみ上げどうすることもできませんでした。
それ以来、義母に相談はやめました。
私の話などなにも聞いていなかったんだと、一気に疲れと馬鹿らしさが噴出しました。
あれから20年ほど経ちますが、今思い出してもまだ沸々と怒りがこみ上げてきます。
■おすすめ体験記
「もう離婚だね!」罵りあった夫婦ゲンカの翌朝、息子が用意した「ある仕掛け」
出戻り娘の家事に文句を言う夫に反撃開始!「だったら、アナタの家事はどうなの?」
「次男に面倒みてもらう」って言いましたよね。長男の夫を捨てた義父母の身勝手なSOS
- ※
- 健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
- ※
- 記事に使用している画像はイメージです。