開腹手術の結果は末期ガン...愛猫最期の闘病記/フニャコ

甘えん坊猫ぺーやん(♂)とマイペースなスミちゃん(♀)と暮らすフニャコです。
今年5月末にぺーやんが亡くなりました。その時のことを書き留めておきます。

前回の記事:虹の橋を渡ったぺーやん。愛猫最期の闘病記/フニャコ

体調を崩してから激しい嘔吐をするたびに病院へ行き、注射や点滴をしてもらうと少し体調が良くなる...という日々を過ごしていました。

体調が良い日でも、なんとなく元気が無い、食欲もいつものがっつく感じがない。抱っこされに来ても、数分経つと自分から降りる...。
知らない人が見ると元気そうに見えるけれど、いつものぺーやんでは無い。根本的な解決をしなくてはならないのは明白でした。

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私が住んでいる県には人間でいう大学病院のような設備が揃った動物病院がありません。高度な検査や治療を受けるには片道2時間弱かかる他県まで行くしかないのです。

メスを入れる試験開腹よりは、CTや胃カメラ、必要と思われる検査を半日ですべて行ってくれるので身体的な負担は少ないとのこと。

試験開腹をしても原因がわからなかった場合のことを考えて、遠いけれど大きい病院を紹介してもらおうと家族で決めた次の日でした。病院で処置を受けると少し元気を取り戻すぺーやんでしたが、今回は注射などの効果も見られず、激しい嘔吐をしたのです。

...精密検査を待つ余裕が無いと感じました。

朝一で病院へ向かい、数日前は試験開腹だけではなく他県病院での精密検査も選択肢にあると提案してくれた先生も「今日、試験開腹しましょう」と、手術予定は埋まっているようでしたが急遽午後の診療時間までに手術をしてくれることになりました。

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手術を受けるにあたり詳しく説明を受けました。

そして開腹結果で予想される幾つかのパターンも教えてもらいました。異物が詰まっていた場合、それを取り除けば劇的に回復すること。腫瘍があった場合は取りきれるものであれば摘出してくれる。しかし、細い血管が密集しているような場所であれば、高度な技術が必要なため後日大きな病院で摘出してもらうことになる。もしかすると何も問題が無いという可能性もある(いわゆる原因不明)。

術前の血液検査は、ぺーやんの調子の悪さとは裏腹に、ストレスが溜まっていることを示す数値以外は何も問題はありませんでした。私は一旦家に帰り、先生の電話を待つこととなりました。

この開腹手術で問題がすべて解決しますように...どうか!!そう思い、祈っていました。

午後、電話で報告を受けた時の手の震え、ショック、はっきりと覚えています。

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触診でかすかに触れていたしこりは十二指腸にできたスーパーボールほどの大きさの癌で、それにより腸閉塞を起こしていました。さらに転移しており腹膜の表面一面に砂糖を振りまいたように小さな癌が無数にあったそうです。

手の施しようが無い場合は、ぺーやんの身体に負担がないようにしてやりたい。そう伝えていたため、そのままお腹を閉じたそうです。別の病院で再度お腹を開いての大きな手術は望んでいませんでした。だけど、それだと腸閉塞のまま?亡くなるまで今の嘔吐で苦しんでいるまま過ごさなくてはいけないの?

負担はかけたくない。でも生活する上で少しでも楽に快過ごせるようにしてほしい。事前にたくさん話し合っていたため、こういう場合の対応も私の気持ちを汲み取った処置をとってくれるのだろうと勝手に思い込み、認識のズレに気づいていませんでした。

私が希望するのであれば、まだお腹を縫ったばかりで組織はくっついていないので、午後の診療後にでも糸を切ればすぐ処置することは可能とのことでした。一番心配なのはぺーやんの身体への負担。大丈夫なのだろうか?ぺーやんにも先生にも申し訳ない...でも、可能なのであればお願いしたい。

そう決断したのは数ヶ月間に大腸癌で亡くなった父が腸閉塞を患ったからでした。

父は腸閉塞の症状にとても苦しみました。ストーマ造設の手術を受け、腸閉塞の苦しみから解放された時の清々しい表情を思い出したのです。もちろん個人差はあると思いますが、父の腸閉塞の苦しみは癌の苦しみ以上でした。その姿を見ていたため、ぺーやんを腸閉塞に苦しんだままにしておきたくなかったのです。

娘の学校が終わり、一緒にぺーやんの面会と、説明を受けに行きました。

PCの画面に映されたぺーやんの患部。知識の無い私たちに理解できるように丁寧に説明してくれました。

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患部を摘出しない場合は、今のぺーやんに合った嘔気を抑える薬があるとのこと。摘出した場合は、食欲も出て生活の質は確実に良くなるが、手術後、縫い合わせた所の細胞同士がくっついてくれなかったり、癒着など、いくつかリスクがあること。

そして、摘出して状態が良くなったとしても、寿命自体が延びるわけでなく、どちらにせよ夏は越せない状態のようでした。

あと1回、苦しいのを我慢したら、ごはんが美味しく食べられる。元気に過ごせると思い、摘出をお願いしました。

元気なく横たわるぺーやんの姿を見るととても申し訳ない気持ちになりましたが、どうか...もう一度頑張って元気に過ごそう。痛くて苦しい思いばかりさせてごめんね、毎日面会に来るからね。

次回に続く

【次のエピソード】さよならぺーやん。せめて最期はおうちで一緒に.../フニャコ

最初から読む:日々、猫と人間の知恵比べ!? 2匹の猫の里親になってみて/フニャコ

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フニャコ

娘が小学生に上がる頃に猫2匹を迎え、絵日記ブログにて猫と家族との日常を更新中

※毎日が発見ネットの体験記は、すべて個人の体験に基づいているものです。

フニャコさんのブログ:おそらくその平凡こそ幸せ

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