<この体験記を書いた人>
ペンネーム:きたいしない
性別:女
年齢:44
プロフィール:義母と暮らして10年ちょっと。末っ子長男の嫁です。
私は義母と同居をしているのですが、結婚当初より義母から「亡くなった義父との結婚生活がとても大変で、たくさん苦労した」と聞かされていました。
自営業を営んでいる義父とお見合い結婚してから、毎日朝から晩まで働きづめの生活。
そんな中で子ども4人を出産し、商売はとても繁盛していて、猫の手も借りたいくらいで、毎日毎日働くしかなかったそうです。
ただ当時は、外食や旅行にも行っていて、ご近所でも経済的に豊かな家庭と見られていたとのこと。しかし、実際に羽振りよく遊んでいたのは、義母をのぞく義父、同居している義父の両親、4人の子どもたち、一緒に働いている義父の姉夫婦とその子どもたちだったそう。
義母だけは外食にも旅行もほとんど連れて行ってもらえず、ただただ働いていたそうです。
そのような生活を続け25年。
義父が病気で亡くなり、商売は義父の両親と相談したところたむことになりました。
そして義母はまだ結婚していない4人の子どもたちのことを考え、その後数年間はいくつかパート勤めを続けたそうです。
そんな苦労を続けてきたという義母が突然「もう、やーめた!」と、誰に相談することもなく仕事を辞めてきました。
そして「私はこれから楽な生活をしていくの!」「何もやりたくないし、やらない!」と宣言したのです。これには家族全員驚きました。
その宣言通り、生活は一変。
ここから義母の豪遊生活が始まります。
訪問セールスに押されて、ウン百万もするキッチンのリフォーム。
でも、何もやりたくないから、リフォームしたキッチンでも、もちろん料理はしません。
毎日の食事は、スーパーの出来合いのお惣菜。
そしてまたも訪問セールスに押されて、高級化粧品や高級お仏壇を買わされる日々を過ごしています。
「孫の面倒もみたくない」と言っていたのですが、そうはいってもかわいい孫のこと。
同居ですし少しの間だけでいいからと相談したところ「面倒はみたくない。お金で解決して!」ときっぱり断言されてしまいました。
数年かけて実子たちが説得したおかげで無茶な買い物はしなくなりましたが、もちろん積み立てていたお金はなくなりました。
残っているのはわずかな貯蓄とわずかな年金です。
そして、宣言した通りの強い意志は健在で「私はこれから楽な生活をしていくの!」「何もやりたくないし、やらない!」と言っています。
現在はこの言葉通り、年金生活ですが365日昼食は外食なのです。
義母の昔話を散々聞いてきたので、「苦労されたんだし、多少は仕方がないかな」と思う気持ちがあった私。
しかし衝撃的な事実が判明したのです。
他の人に聞いたところ、実際は義母もたくさん外食して高級食材を食べてたし、旅行もよくしてたよ、とのこと。
ただただ、びっくりしました。
この苦労話がフィクションだったとすると...今私の心に残るのは「孫の面倒はみたくない。お金で解決して!」と言われたこの言葉。
そんなこんなで、「お義母さん、昼食ぐらいゆっくり外で食べてきてくださいね」と、心から言えない嫁なのです。
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