<この体験記を書いた人>
ペンネーム:ちもちも
性別:女
年齢:52
プロフィール:子育てはほぼ修了。何にも縛られず気ままに暮らしたい、海外旅行大好き主婦。
それは結婚して1年足らず、私が30歳、夫が28歳、子どもが生まれたばかりのことです。
車で5時間ほどの距離に住む義母の田舎の親戚たちが、我が家から1時間程離れた義母の家に遊びに来ることになりました。
親戚たちはまず義母宅へ行き、観光したのちに、翌日我が家へ来て赤ちゃんの顔を見たいとのことでした。
メンバーはかなり高齢な義母の父(つまり夫の祖父)、義母の兄夫婦、義母の姉、その孫にあたる小学生の女の子、そして義母の妹の6人だそうです。
前日に、電話で義母は「明日行くからねー。なんにもしなくていいからねー」と一言。
何時に来るのか、お昼は食べるのかなど聞く隙もなく、電話は切れました。
常日頃から、義母の電話は言いたいことだけ言ったら唐突に切れるので、そのときもあまり深くは考えませんでした。
「何もしなくていい」ってことは、お昼を食べてから来るのかな、お茶菓子くらいは用意しないとな、と私はのんきに構えていたのです。
そしてその日の朝。
ピンポーンと玄関のインターフォンが鳴ったのは朝の8時前。
私たち夫婦は布団の中でした。
義母は我が家の鍵を持っています。
マンションのエントランスはオートロックなのですが、いつもそこは合鍵で開けて、玄関でインターフォンを鳴らします。
合鍵は家に誰もいない時の最終手段として渡しているつもりのこちらとしては、なぜエントランスではインターフォンを鳴らさないのか、いつも不満に思っていました。
その朝ももちろんエントランスを開けて入ったのちに玄関先でピンポンされたわけで、夫を叩き起こして迎えさせたものの、私は着替える暇もなく顔も洗わず「い、いらっしゃいませ......」と親戚一同をお迎えするのはめになったのでした。
明らかにまだ寝ていた若夫婦に薄笑い(に見えた)しつつ、我が物顔の義母の誘導で親戚たちはリビングへと進みます。
慌てて座布団(そんなに何客分もない)を用意し、お茶の準備をし、ほっと一息つく間も無く赤ん坊が泣き出しました。
隠れて授乳したいのに、他の部屋に行っても次から次へと親戚たちが見にきます。
夫は話し相手にはなるものの、それ以上のことをするわけではないので、お昼をどうするのか義母に聞くと、「なんでもいいよ。簡単なもので」。
え〜〜〜〜!
簡単なものって何?
なんもせんでいいって言ってたや〜〜ん。
赤ちゃんを抱えた私は、洗濯したいのもあきらめて、昼の支度に取り掛かります。
昼とは言ってもわたしたちは朝ごはんも食べていないので、10時過ぎには素麺を茹でて出しました。
ねぎはないのか、野菜はないのか、海苔は、生姜は、たまごは、とやいやい言われながら、足りないかもしれないと、さらに素麺を茹で続け、ひと通り皆が食べ終わったときにはあまりの疲労困憊でぐったりしていました。
私はほとんど何も食べていないのに、気がつけば親戚たちと談笑しながらビールを飲んでいる夫に殺意さえ芽生えました。
お昼の後も、2〜3時間はいたでしょうか。
このままだと夕飯も食べると言い出すのではないかと涙目になった頃、ようやく重い腰を上げ、親戚一同は帰って行きました。
自分の常識では考えられないことをする人たちがいるのだということを学びました。
そして、これからは義母の訪問の際には何時に来るのかということを必ず聞こうと心に決め、以来実行しています。
ただし、この後も義母は必ず予定訪問時間の30分以上前に到着し続けているのですが...。
まだまだ義母との攻防戦は続くのです。
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