<この体験記を書いた人>
ペンネーム:まさかず
性別:男
年齢:42
プロフィール:昨年、東京オリンピックに向けて42型液晶TVを購入し、DIYで壁掛け工事をした父親サラリーマン。
都内在住の夫婦(ともに42歳)+4姉妹(14・12・10・7歳)の6人家族です。
2019年に東京オリンピックの準備のため、大型の4K対応TVを購入しました。
最近のTVは高性能で、録画はし放題、配信サービスも観られ、家族それぞれが好きな時に好きなものを観られる環境が整っています。
そこにコロナが始まり、在宅時間とともに使用時間も増えていきました。
当初は学校に通えない子供たちへの同情もあり大目に見ていましたが、1カ月もすると次第に不安を覚え、いろいろ参考にしてルールを作り「1日1人30分まで」と制限するようになりました。
しかし、お気に入り番組の特番は2時間超のものもあり、それを30分で打切ることはできません。
「勉強した時間は加算してよい」
「親と一緒に観ている時間は仕方ない」
といったようにルールは徐々に崩れていきました。
また、ポイント制を導入してお手伝いしたらポイントを獲得。
ホワイトボードに記入して、ポイント×10分でTVを観られるといったルールも試しました。
ですが、些細なお手伝いに毎度「何ポイント?」となり、嫌になった妻が中止にしてしまいました。
そんな中、長女(中3)の試験結果が帰ってきました。結果は散々。
コロナ禍で家庭学習が大切になる中、3人の妹に囲まれては勉強に集中しづらいのかも知れませんが、ドラマを何本も録画し、好きなアイドルが出るバラエティ番組を毎回見ていたのも事実です。
「もうTVは撤去だ! 明日物置にしまうからな!!」
ある日、怒りに任せてそう宣言してしまいました。
しばらく家族達の抵抗はありましたが、子供達なりに、これまでの経緯を理解していたようで、最終的には、お姉ちゃんの受験が終わるまで協力しようとなりました。
実は、前からテレビなし(No!TV)生活を試してみたいなと思っていたのはここだけの話。
最近、自己啓発本やネット動画で「TVはいらない」「なんとなくTVを観ている時間はもったいない」といった話をよく見聞きするようになっていました。
連日のコロナで不安を煽るニュースにウンザリし、短期間でもやってみようかなと思っていたところに、怒りが背中を押したのだと思います。
翌日、約束通りTVは屋根裏のクローゼットでお休みに入りました。
それから約1カ月が経ちました。
我が家にもいくつか変化が出ています。
まず、食事の時間に家族の顔をみるようになりました。
以前はみんなTVに顔を向けて食事をしていましたが、文字通り「家族で食卓を囲んで」お互いの顔を見ながら食事をするようになり、自然と学校や会社の話が弾むようになりました。
子供たちの日々の学校生活への理解が深まりました。
睡眠時間が増えたのも、うれしい誤算です。
夜9時にもなると、やる事がなくなり子供たちは寝るようになり、私もやることがなくなるので、10時頃寝るようになりました。
翌朝の目覚めもよく、元気に学校と会社に行っています。
そして、特に大きいのは、家族が行動的になったことです。
妻は「断捨離」と称して家の片付けをし、パートや地域の保育仕事を始めました。
子供達は地域ボランティア主催の放課後教室や休日の科学・音楽教室に申込み、通い始めています。
TVがない分新聞チラシ等にも目を通すようになり、情報をキャッチし易くなったのかもしれません。
いろいろ好転してきたので、我慢したご褒美に子供達を映画に連れて行ってあげたところ、「TVが無くてもいいことあるね」と喜んでました。
見切り発車で始めたテレビなし生活ですが、今のところプラスが多い気がします。
いまだに小1の末っ子が「お姉ちゃんの受験が終わったらTV戻ってくるんだよね」といいますが、「オリンピックが始まったら付けようか」なんてはぐらかしています。
でも、オリンピックはテレビよりも会場で見せてあげたいなと思っています。
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