娘がうつ病になり孫娘たちは児童相談所へ。遠方に住む祖父にできること

娘がうつ病になり孫娘たちは児童相談所へ。遠方に住む祖父にできること 14.jpg

ペンネーム:オイラ
性別:男
年齢:69
プロフィール:私たち老夫婦は静岡に、娘家族は愛知県に暮らしています。唯一の孫である孫娘二人の危機に心痛めています。

※ 毎日が発見ネットの体験記は、すべて個人の体験に基づいているものです。

◇◇◇

私は、妻と二人きりで静岡に住んでいます。結婚している40歳になる娘は、名古屋近郊在住で、娘夫婦には女の子が二人います。上の娘が小学4年生で下が2年生です。

娘から電話が入ったのは、今から3年ほど前のことです。これまで、ささやかなもめごとはあっても、娘一家に深刻な問題が潜んでいるなどとは、夢にも思っていませんでした。

娘の話はこうでした。孫娘二人ともが発達障害で、上の子はアスペルガー障害、下の子が多動性障害という診断を医師から受けているとのこと。それだけではなく、娘本人もうつ病の疑いが濃厚で、孫娘たちとこのまま一緒に生活していると、虐待行為をしかねないので、児童相談所に孫娘たちを保護預かりしてもらうしかない。医師も学校の担任も、それを勧めている、というのです。


娘のうつ症状がひどいときには、私宛のこういう電話をすることさえも無理のようでした。

娘の夫は、泊まりがけでの出張が多い、仕事第一のサラリーマンで、私以上に事態が呑み込めていないようです。児童相談所からの事情聴取にたいして、夫は、自分だけでは心もとないから、私にも同行してくれとのことでした。

そこで児相へ同行しやり取りの後、孫娘たちは保護預かりとなり、家族別々の生活に入ったのです。私には、可愛い孫娘たちが不憫に思われましたが、致し方ありません。孫娘も心配ですが、娘の状態も気がかりでした。140kmほど離れた娘の安否をたしかめるために、幾度が往復することになりました。

いまから思い起こしてみると、たしかに孫娘たちの喧嘩は並みではありませんでした。私の家へ泊りがけで遊びに来るようなときにも、30分と仲良くできなくて、喧嘩が始まるのです。ひどい取っ組み合いで、よくある子供喧嘩というものではない印象でした。夫が不在がちな家のなかで、そんな娘二人と24時間向き合わざるをえない娘が、病にかかるのは致しかたなかったと思います。

そうして、2カ月近く経ち、孫娘たちは児相から自宅にもどりました。けれども、それは事態が好転したからではなく、経済的な問題もあったのです。児相は、孫娘たちを無料で預かってくれるわけではありません。娘にも孫娘たちにも、不安は残るなかで、ぎりぎりの折り合いをつけて生活するしかないわけです。

久しぶりの、孫娘たちの顔を眺めながら「じいじには、お金も力もないけれど、二人のためならなんでもするからね」と、言うのが私には精一杯でした。

娘にも、「これからは用がなくてもちょくちょく来るから、ひとりで抱え込まないように」と伝えました。

私はこれからも娘と孫娘たちを見守っていこう、と決意しました。

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