<この体験記を書いた人>
ペンネーム:くあら
性別:女
年齢:53
プロフィール:今年も秋刀魚が高いのなんでなん?
夫は52歳です。
若い頃は結構短気な面があり、理不尽な目に合うと瞬間的に怒りを爆発させることがたびたびあり、ハラハラすることも多々ありました。
客観的に見て、夫の怒りは概ね間違いではないとは思っていましたが、怒りすぎなのです。
そんなに激怒しなくてもいいのに、とも感じていました。
ですが、それも年とともにだんだん穏やかになり、40歳を過ぎた頃には「ああ、この人も年を取ったんだなあ、気長になってきたなあ」と思い始めていました。
それが50歳を過ぎ、老眼が進み、初老に足を踏み込んだなと思った頃から、「ん? もしかしてこれが噂の老害ですか?」と思うことがちょくちょく起こりました。
まず、身近なところでは息子の些細な行動言動に対して声を荒げるようになりました。
例えば、息子が夫より後に帰宅した際、「ただいま」と言わずに自分の部屋へ入り、数分してからリビングに顔を出すと、「帰ったらまずは、ただいまだろ!」と怒鳴ります。
また、お風呂の湯船に髪の毛が数本浮いていることにも「ちゃんと湯船を綺麗にしてから風呂から出ろ!」と、わざわざ息子の部屋にまで行って怒鳴っていました。
今までも同じようなことをしていたのですが、それまでは何も言わなかった夫。
息子はきょとんとしながら謝っていますが、腑に落ちていないのは見ていても感じます。
「お父さん最近どうしたん?」と私に聞くこともありました。
そんな夫と先日ドライブをしていた時のことです。
コロナ自粛が続き、遠出をするのはお互い久しぶりで、お天気も良く、楽しくドライブしていました。
反対車線から1台の車が曲がってきたのですが、曲がりきれずに信号が変わったので、夫の進行方向を塞ぐような形になっていました。
夫が減速するなり、数秒待てばいいことなのに、これでもかと言うくらいクラクションを鳴らし、相手には聞こえないものの口汚く罵しりました。
相手が危険運転をしたわけでもないのに、そんなに激しくクラクッションを鳴らさなくても...とたしなめました。
でも、すぐに夫は何事もなかったように平然と運転を続けていて、「さっきのはなんだったんだ...」と薄ら寒い思いを感じました。
年を取ると、感情を抑えられなくなり、自分でもなんでこんな些細なことに激怒しているのだろうと思いながら、止められなくなると聞きます。
デパ地下などで、店員さんに対し大声で怒っている老人を時折見かけます。
まさか自分の夫にそんな兆しを感じるようになるとは...。
一抹の不安を感じながらも、私自身もそんな風にならないよう、そして、お互いそばで足りない部分を補い合いながら暮らしていかないといけない、そう改めて感じたのです。
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