脳卒中や心筋梗塞など、さまざまなリスクを秘めた高血圧。「男性よりも女性の方が血圧は低めだから...」と油断をしてはいませんか? 実は更年期以降の女性は高血圧になりやすく、その際のリスクは男性よりも高めなのだとか。そこで今回は、東京女子医科大学 高血圧・内分泌内科教授の市原淳弘(いちはら・あつひろ)先生に「"血圧を確実に下げる"10の方法」を教えてもらいました。
教えてくれたのは:東京女子医科大学 高血圧・内分泌内科教授 市原淳弘(いちはら・あつひろ)先生
専門は内分泌疾患全般および高血圧診療。特にホルモン異常による高血圧、閉経期以降の高血圧など。著書、テレビ出演多数。
4.バナナ
カリウムが豊富な果物といえば、バナナ。
さらに、バナナに含まれる多糖類(グルカン)には、NOの産生を促す作用も。
高血圧患者に1日2本の完熟バナナを2週間食べてもらった結果、血圧が下がったという実験結果もあります。
●血圧を降下させるGABAも充実
バナナにはGABAも豊富。血管を収縮させるノルアドレナリンの分泌を抑え、血圧上昇を防ぎます。
●NOを増やす成分で血管を柔らかく
バナナに含まれる多糖類がNOの産生を促し、血管を柔らかくするのをサポート。食物繊維も豊富。
【食べ過ぎご注意!】
バナナは血圧降下や免疫力アップを期待できますが、カロリーが高いので、食べ過ぎは禁物です。
5.緑茶
緑茶に含まれるカテキンは、1~2時間で大半が血液中に吸収されます。
カテキンには、血管の収縮や血圧の上昇に関わる酵素の働きを抑える作用があり、食後の血圧上昇を防ぐのにぴったり。
食後の緑茶を習慣にしましょう。
毎日のお茶習慣で高血圧のリスクが低下
毎日湯のみ1杯程度以上の緑茶を1年以上飲んでいる人は、飲まない人に比べ、高血圧発症の危険性が46%低いという研究も。
《水分補給にはお茶がおすすめ》
夏場でも、軽く汗をかく程度なら、水分補給は水やお茶など砂糖が入っていないもので十分。
運動していない人が塩分を多く含むスポーツドリンクや塩飴を毎日のように摂ると、血圧上昇を招きます。
参考:『食べ方、座り方、眠り方で下がる! 血圧リセット術』(著:市原淳弘、世界文化社)
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取材・文/オフィス・エム(寳田真由美) イラスト/熊本奈津子