「完全メシ」と「白湯」のヒットの共通点。時代の変化とネーミング【高くても売れる秘訣】

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『高くてもバカ売れ! なんで? インフレ時代でも売れる7の鉄則』 (川上徹也/SBクリエイティブ)第4回【全8回】

インフレによる値上げが続き、消費者の購買行動にブレーキがかかる中、それでも売れ続ける商品は確かに存在します。それらの商品は一体何が違うのでしょうか? 湘南ストーリーブランディング研究所代表の川上徹也氏による『高くてもバカ売れ! なんで? インフレ時代でも売れる7の鉄則』は、その疑問にロジカルに答えています。実際に売れた商品の事例を見て、理由を考えながら読み進めてみましょう。

※本記事は川上徹也著の書籍『高くてもバカ売れ! なんで? インフレ時代でも売れる7の鉄則』(SBクリエイティブ)から一部抜粋・編集しました。


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※写真はイメージです(画像提供:ピクスタ)

インスタントでもバランスの整った栄養を!

「自分メンテナンス」というテーマでヒット商品を考える時、忘れてはならないジャンルはやはり「食品」や「飲料」でしょう。

人の健康は、食べたり飲んだりするものに大きな影響を受けるからです。

このジャンルで大ヒットを飛ばした商品として真っ先に思い浮かぶのが、日清食品の「完全メシ」です。

「栄養バランスを考えるのが、めんどくせぇヤツらに!」。こんな刺激的なキャッチコピ
ーとともに登場してバカ売れしました。

2022年5月30日に公式オンラインストアで販売を開始すると、1カ月で累計出荷数が100万食を突破。同年9月から全国の小売店で展開し、発売から1年でシリーズ累計1000万食を記録しています。「日経トレンディ2022年ヒット商品ベスト30」の5位にも選ばれました。

見た目はインスタント食品ですが、公式サイトには「33種類の栄養素とおいしさの完全なバランスを追求し、たんぱく質、脂質、炭水化物の三大栄養素のほか、ビタミン・ミネラル・必須脂肪酸もバランスよく整え、しかもおいしく仕上げた商品です」というような内容が書かれています。

 

川上徹也
湘南ストーリーブランディング研究所代表。大阪大学人間科学部卒業後、大手広告代理店勤務を経て独立。数多くの企業の広告制作に携わる。東京コピーライターズクラブ(TCC)新人賞、フジサンケイグループ広告大賞制作者賞、広告電通賞、ACC 賞など受賞歴多数。現在は、広告制作にとどまらず、さまざまな企業・団体・自治体などのブランディングや研修のサポー ト、広告・広報アドバイザーなどもつとめる。著書は『物を売るバカ』『1行バカ売れ』(いずれも角川新書)、『キャッチコピー力の基本』(日本実業出版社)、『江戸式マーケ』(文藝春秋)、『売れないものを売る方法? そんなものがほんとにあるなら教えてください!』(SB 新書)など多数。

※本記事は川上徹也著の書籍『高くてもバカ売れ! なんで? インフレ時代でも売れる7の鉄則』(SBクリエイティブ)から一部抜粋・編集しました。
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