「ゴディバ」はなぜコンビニコラボをするの? 売上を3倍にした「消費者の思考」

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『高くてもバカ売れ! なんで? インフレ時代でも売れる7の鉄則』 (川上徹也/SBクリエイティブ)第5回【全8回】

インフレによる値上げが続き、消費者の購買行動にブレーキがかかる中、それでも売れ続ける商品は確かに存在します。それらの商品は一体何が違うのでしょうか? 湘南ストーリーブランディング研究所代表の川上徹也氏による『高くてもバカ売れ! なんで? インフレ時代でも売れる7の鉄則』は、その疑問にロジカルに答えています。実際に売れた商品の事例を見て、理由を考えながら読み進めてみましょう。

※本記事は川上徹也著の書籍『高くてもバカ売れ! なんで? インフレ時代でも売れる7の鉄則』(SBクリエイティブ)から一部抜粋・編集しました。


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※写真はイメージです(画像提供:ピクスタ)

コンビニゴディバで小さなラグジュアリー体験

デパ地下や路面店で高級ブランドのチョコレートなどを買うのは、プレゼントや手土産などの場合が多い。一方、自分へのご褒美のための「プチ贅沢」は、コンビニのスイーツという方が多いのではないでしょうか?

最近のコンビニスイーツはクオリティがかなり高くなっています。菓子の高級ブランドとのコラボ商品もよく見かけるようになりました。その代表格がゴディバです。

1926年にベルギーのブリュッセルで創業したゴディバは、世界100カ国以上で販売される高級チョコレートの代名詞的なブランドです。日本には1972年に上陸し、直営の路面店やデパートなどを中心に販売を続けてきました。

しかし最近は、コンビニをはじめ、マクドナルドなどの飲食店でもゴディバのコラボ商品を販売しているのをよく見かけます。一体どのような理由からでしょう?

それは2010年にゴディバ・ジャパンの社長に就任したジェローム・シュシャンさんが打ち出した「Aspirational(憧れ)とAccessible(身近さ)は両立できる」という考え方からです。

 

川上徹也
湘南ストーリーブランディング研究所代表。大阪大学人間科学部卒業後、大手広告代理店勤務を経て独立。数多くの企業の広告制作に携わる。東京コピーライターズクラブ(TCC)新人賞、フジサンケイグループ広告大賞制作者賞、広告電通賞、ACC 賞など受賞歴多数。現在は、広告制作にとどまらず、さまざまな企業・団体・自治体などのブランディングや研修のサポー ト、広告・広報アドバイザーなどもつとめる。著書は『物を売るバカ』『1行バカ売れ』(いずれも角川新書)、『キャッチコピー力の基本』(日本実業出版社)、『江戸式マーケ』(文藝春秋)、『売れないものを売る方法? そんなものがほんとにあるなら教えてください!』(SB 新書)など多数。

※本記事は川上徹也著の書籍『高くてもバカ売れ! なんで? インフレ時代でも売れる7の鉄則』(SBクリエイティブ)から一部抜粋・編集しました。
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