「節約しているつもりなのに、全然お金が貯まらない」「将来のお金が心配」と、不安を抱えているだけで、「お金」と真剣に向き合うのを避けてはいませんか?節約・倹約で生活コストを落として生活に余裕が生まれれば、精神的なゆとりも持つことができるのです。月間700万PV超えの大人気ブログ『ノマド的節約術』運営者がみずから実践して厳選した、「誰でもできる節約のちょっとしたコツ」をご紹介します。
※この記事は「この1冊でお金に困らない! 節約ハック大百科」(松本博樹/KADOKAWA)からの抜粋です。
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JR運賃は「買い方次第」でもっと節約できる
電車の旅が結構好きで、定期的に利用しています。でも、電車を利用すると運賃が高くなってしまいます。いろんなところに行きたいのに、お金のことが気になってしまうと、せっかくの楽しみも減ってしまいます。
JRの場合は、切符の買い方次第で運賃が安くなる方法があります。
それは、「乗車券と特急券を別々に買う」ことです。私も以前は何気なく2枚同時に買っていましたが、乗車券と特急券はそれぞれルールが異なりますので、その仕組みを活用すれば運賃を節約できるのです。
JRでは、乗車券の片道の営業キロが101kmを超えると、
・途中下車ができる(例外もあるので注意が必要)
・有効日数が長くなる
という特徴があります。
乗車券の有効期間は営業キロによって決まっていて、
・200kmまで 2日
・400kmまで 3日
・600kmまで 4日
・800kmまで 5日
・1000kmまで 6日
以降、1000kmを超えた場合は、200kmごとに1日増える仕組みです。
往復乗車券の場合は、単純に日数が2倍になります。「いき」「かえり」それぞれに、紹介した日数が適用されます。
私は、新神戸駅から東京駅までの乗車券を買いましたが、営業キロは589.5kmなので、有効日数は4日もありました。
また、うれしいことに乗車券の有効期限内であれば、日をまたいでも全く問題ありません。新神戸から東京までの乗車券の場合、途中名古屋で降りて3泊したあと東京に向かう場合でも乗車券は有効です。
この仕組みを理解しておけば、いろいろなところを回りながら電車旅が楽しめますね。
例えば、「新神戸−名古屋」と「名古屋−東京」の区間を、それぞれ両方とも乗車券・特急券を購入した場合の料金は、次の通りになります。
1. それぞれ「乗車券+特急券」を購入した場合(のぞみ指定席)
・新神戸−名古屋 8180円
・名古屋−東京 1万1090円
合計は、1万9270円
続いて、乗車券だけは目的地まで購入しておき、特急券は別々に購入した場合の料金を計算してみました。
2. 特急券だけを別に購入した場合(のぞみ指定席)
・新神戸−東京の乗車券 9290円
・新神戸−名古屋の特急券 4180円
・名古屋−東京の特急券 4830円
合計は、1万8300円
なんと、970円も料金が変わりました。旅程は全く同じなのに、切符の買い方を変えるだけで支払い額は大きく変わるのです。
途中下車せず、普通に新神戸から東京までを利用した場合の「乗車券+特急券」の料金は1万5100円です。目的地に直行するなら普通に購入するのがいちばん安いのですが、途中下車するなら乗車券と特急券は別に購入するほうが確実に安くなります。先ほど紹介した例だと、970円節約できました。
970円あれば、何に使いますか。旅先でいろいろ食べ歩くためのお金にまわすことができて、より充実した旅行になりますよね。切符の買い方だけで節約できるのですから、使わない手はありません。
途中下車していろんなところに行ってみようと思っているなら、とりあえず乗車券だけは最終目的地まで買っておきましょう。そうすれば、最終目的地までの駅であれば、どこででも途中下車できます。
ただし、1つ注意することがあります。
途中下車するのはかまいませんが、降りたところはあくまで通過点です。次に乗るときは特急券だけを買うようにしましょう。最終目的地までの乗車券は既に手元にありますから、買ってしまうと二重になってしまいますよ。
ちなみに、特急券だけを購入する場合、わざわざみどりの窓口に行く必要はありません。エクスプレス予約があれば、安く購入することができます。指定席だけでなく、グリーン席でも同じようにできますよ。
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