親世代を育ててきた祖父母は、言わば"育児の大先輩"。育児の様々な場面で救いの手を差し伸べてくれますが、中には思わぬ波紋を呼んでしまうことも。最近では、「祖母が9カ月の息子に何でも食べさせる」という投稿が話題になりました。
生後9カ月の息子に"アイス"を与える!?
相談者は、生後9カ月の息子がいるお母さん。義理の両親も子どもを大変可愛がっており、息子自身も祖父母によくなついているといいます。一見円満な家庭に感じますが、実はひとつだけ問題が。
例えば、子どもがまだ生後5カ月の頃。離乳食を始めて間もない息子に対して、祖母は「固形物じゃないし、溶けるから大丈夫」という理由でアイスを舐めさせていました。他にも漬物やわらび餅、さらには鰻など、幼い子どもに何でも食べさせてしまいます。
中でも相談者が許せなかったのが、"自分の咀嚼物"を子どもに食べさせる行為。祖母にそのことを指摘すると、「子どもが食べやすいようにしただけ」「自分が子育てしてた時は、よくやっていたから大丈夫」とまるで聞く耳持たず。
そんな彼女のお悩みに、ネット上では「あり得ない!」「怒鳴りつけてでもやめさせるべき」「幼児への口移しは虫歯を招くよ」「アレルギーや肥満体質など、赤ちゃんに与える食べ物には、気をつけなきゃいけないことがたくさんあるのに...」など怒りの声が続出。
中には「食は一生を左右する大事なこと。あなたが子どもを守らなくてどうするの?」と、相談者に対する厳しい意見も上がっていました。
しかしその一方では「祖父母は『自分が美味しいと思うものを孫にも食べさせたい』と思うもの」「子どもを育てた経験値から『自分は間違ってない』という妙な自信に繋がっているのかも」など、祖母の気持ちを分析する声も。今まで自分がやってきた育児法が、必ずしも正しいとは限らないようです。
祖父母の子育て論にギャップを感じる人は何割?
では実際に親世代の人たちは、祖父母の子育て論にどれくらいの"ギャップ"を感じているのでしょうか。
三起商行株式会社は、子育て経験者5631名に対して"子育ての今昔ギャップ"にまつわるアンケートを実施。「祖父母の子育てにギャップを感じる時はありますか?」と尋ねてみたところ、「よくある(7.6%)」「たまにある(37.4%)」と回答した人が全体の約4割を占めました。
そこで「ギャップを感じた祖父母の子育て法」についても質問してみると、第1位には「泣いてもすぐに抱っこしない(25.2%)」がランクイン。次いで第2位には「寒くないように厚着をさせる(18.3%)」、第3位には「離乳食をあげる時に、自分の箸や食器をつかう(16.8%)」が並んでいます。
しかしその一方では、「祖父母からのアドバイスがとても参考になった」というポジティブな声も。時には祖父母の手を借りながら、円満な育児に励んでいきたいものですね。
文/藤江由美