悩める若者に、専門家・吉井奈々さんが助言。「理解されない=愛されていない」ではない/未熟なまま輝く

悩める若者に、専門家・吉井奈々さんが助言。「理解されない=愛されていない」ではない/未熟なまま輝く 文書名62-65-2.jpg

理解者・仲間・味方と繋がろう

私の第3の場所の話をさせてください。

小学生の頃の私はアニメ・マンガ・ゲームが大好きで将来はこの3つのどれかに関わる仕事をしたい! と本気で思っていました。

コスプレもしたい、マンガも描きたい、ゲームも作りたい。

けれど、昔はオタクはキモいと言われていた時代で、学校ではコスプレイヤーも、マンガ家を目指している人も、ゲームを作りたいと思っている人もいませんでした。

話せる人と繋がりたい、価値観が同じ人と繋がりたい、そう思っていました。

夏休みのある日、マンガ家体験のワークショップのチラシがたまたま家に入っていました。

行ってみるとマンガが大好きなオトナたちが迎えてくれて、私はこの空間にもっといたい、このオトナたちともっと話したい、と自分の心が喜ぶのを感じました。

そこで出会った人たちは、全員がマンガ家なのではなく、主婦で月一のイベントのときだけ自作のコスプレ衣装を着ている人もいれば、会社員で仕事から帰ってきてマンガを描いている人もいました。

本気でデビューを目指している人、月刊誌で連載しているマンガ家さんなど、様々なカタチでマンガやコスプレを愛していました。

好きなことを大切にして生きているオトナと出会い、当事者から話を聞くことで好きなことは仕事にしなくてもいいんだという発見があり、私は仕事と趣味を分けて考えることができるようになったんです。

これは、当事者からの言葉だったのも大きかったと思うんです。

知識ではなく、経験からの言葉だったから心に響いたんです。

同じ言葉でも家族や学校の先生、友達やパートナーなど、近い距離の人の言葉は素直に受け取ることができなくて、少し距離のある関係の人の言葉だと素直に聞けることってあるんですよね。

 
※この記事は『未熟なまま輝く キミへ伝えたい 自分を大切にする生き方・考え方』(著:吉井奈々、著・イラスト:真白 ばに/KADOKAWA)からの抜粋です。

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