これから旬を迎えるらっきょうと実山椒。自分で漬けるのは難しそうに感じるかもしれませんがやってみると簡単。とれたての時季に漬物にすれば、一年中、フレッシュな味が楽しめますよ。今回は料理家の脇 雅世(わき・まさよ)さんに「らっきょう漬け」の作り方を教えてもらいました。
実は栄養もすごいんです
野菜の一つであるらっきょうと実山椒。栄養や健康成分も、もれなくいただきましょう。
らっきょう
食物繊維が豊富で腸活にも
食物繊維は100g中20.7gあり、特に水溶性食物繊維のフルクタンが豊富。
腸内の乳酸菌を増やす働きによる整腸作用の他、食後の血糖値の上昇抑制作用、血圧の低下作用などが期待されています。
独特の香りをいろいろな漬け方と料理アレンジで楽しむ
「らっきょう漬け」を始めましょう
らっきょうは生のまま調理することもできますが、旬が短い上に鮮度が落ちやすいのが難点。
漬物にすることで、長くおいしく味わえます。
おすすめは塩漬けや甘酢漬け、みそ漬け。
自分で作れば好みの味加減にでき、料理にも使い回せます。
いいらっきょうの選び方
実がかたく締まり、傷がないものを。放置するとすぐ芽が伸びるので、買ったらすぐに作業しましょう。
写真右が良い例。左ののように変色した部分がある場合は、ひと皮むく。
下準備
どの漬け方も共通。洗って皮をむきます
(1)よく洗う
ボウルにためた水にらっきょうを入れ、底から返しながら表面の汚れを落とす。
(2)根を切る
ペーパータオルなどで水けを拭き、根元を切り落とす。
(3)芽を切る
先端に出た芽の部分を切り落とす(切り過ぎないこと)。
(4)皮をむく
薄皮をむき、傷や変色した部分があれば白い状態になるまでむく。
【保存食レシピ1】らっきょうの塩漬け
下準備の段階で汚れをしっかり取り除き、きれいに皮をむいたら塩水に漬けておくだけ。
2週間ほどで食べられるようになります。
食べごろと保存
食べごろ:2週間後~
保存方法:日の当たらない涼しい場所か冷蔵室
保存期間:約1年
材料(作りやすい分量)
らっきょう...1kg
粗塩...100g(むいたらっきょうと水を合わせた重量の10%)
赤とうがらし...2本
水...3/4カップ
作り方
(1)塩をふる
らっきょうは上の手順に沿って下準備する。ボウルにらっきょうを入れて塩をふり、均一になじむようにボウルを振って上下を返す。
(2)水を加える
清潔な保存びんに入れ、赤とうがらし、水を加えてふたをする。びんを数回振って塩水を全体に行き渡らせる。日の当たらない涼しい場所か冷蔵室に1~2週間おく(3日に一度はびんをよく振り、密閉性の高いびんは1日1~2回ふたを開けてガス抜きをする)。
↓約2週間後
(3)塩漬けの完成
1食分3個あたり30kcal/塩分0.5g
食べる分だけ水にさらして塩抜きし、好みの味加減にする。
《粗塩がおすすめ》
粗塩は精製塩に比べて粒子が粗く、らっきょうになじみやすいのがいいところ。種類によって味わいが異なりますが、まろやかな味になります。ミネラルも豊富。
《食べるときは塩抜きして》
ボウルに水をためて好みの量の塩漬けらっきょうを入れ、半日~1日ほど、好みの塩加減になるまでおく。