冷え性改善だけじゃない! 実はすごい、しょうがの「健康パワー」/しょうがの保存食レシピ(1)

血行を促進し、体を温めてくれる「しょうが」は、冷え性改善に嬉しい食材として積極的に取り入れたいもの。ほかにも強い抗菌力、消化・吸収能力を高める、アンチエイジング、コレステロールの調整などしょうがの健康パワーはたくさんあります。管理栄養士で料理研究家の村上祥子さんに「しょうがの健康パワーと有効に使うための切り方・扱い方」について教えていただきました。

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すごい! しょうがの健康パワー

●血行を促進
しょうがの皮に含まれるジンゲロールなどが血行を促進するため、体を温め、冷え性改善に働きかけます。

●強い抗菌力
強い殺菌力でウイルスや細菌、食中毒菌や真菌に対して抗菌作用を発揮。寄生虫にも効果が認められています。

●消化・吸収能力を高める
胃腸の内壁の血行をよくして働きを活性化し、消化・吸収の力を高めます。強力なたんぱ
く質分解酵素も含んでいます。

●アンチエイジング
血流がよくなるので新陳代謝が向上し、体のすみずみまで血液が届くようになります。美肌効果も期待できます。

●コレステロールを調整
ジンゲロールが胆汁の排出を促進するため、血中の悪玉コレステロールを低下、善玉コレステロールを増やします。

※掲載した保存食は、完全に乾いた清潔なガラス瓶で、しょうがが空気に触れないように保存します。

しょうがを有効に使う!
切り方・扱い方のアドバイス

レシピに出てくる「1片」は約10g

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レシピでは「1片」や「1かけ」を単位として使います。「1片」=約10g。親指の先から第一関節までくらいの大きさを目安にするとよいでしょう。

● 1片をみじん切り= 約大さじ1
● 1片をすりおろす= 大さじ1/2強
● 1片の搾り汁= 約小さじ1

扱い方のアドバイス

【皮付きのまま】
しょうがの辛み成分や香りは皮の近くに多く、なるべく皮付きのまま使います。汚れている部分があれば、スプーンや包丁で皮をこそげるようにします。

【すりおろすときは】
皮付きのまま汚れた部分をこそげてから、手早くおろします。すりおろしてから時間がたつと成分が飛ぶので、使う直前におろすのがおすすめです。

【繊維の方向に切る】
しょうがは繊維が多いので、薄切りやせん切りは、繊維の方向に沿って切ると切りやすくなります。皮に走る筋目に対して直角の方向が繊維の向きです。

しょうがの健康効果

すりおろし > みじん切り > せん切り > 薄切り

しょうがの健康効果は上の式の順に、すりおろしが最も大きく得られます。

保存の仕方

[冷蔵]

冷え性改善だけじゃない! 実はすごい、しょうがの「健康パワー」/しょうがの保存食レシピ(1) 2101_furokuP020_02.jpg牛乳パックや小さい菓子箱などに入れて冷蔵庫のドアポケットで保存するのがおすすめです。

[冷凍]
使いやすい形に切り、小分けにしてラップで包み冷凍。塊で保存すれば、凍ったまますりおろせます。薄切りやせん切り、みじん切り、すりおろしにしてから冷凍しても便利です。

[干す]
たくさんあるときは干しておくと便利。薄切りにして2日ほど天日に当てます。そのまま湯を注いでお茶として飲んだり、煮物や煮魚、中華などの料理の薬味に使えます。

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写真左のしょうがを干すと右の量に! 瓶や保存袋で保存しておきます。

《Q:チューブ入りのしょうがでもいい?》

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A:チューブのしょうがは保存性を高めるため、塩分が含まれています。生のすりおろしたしょうがと同量使いますが、塩やしょうゆなどの調味料は少し控えめに使いましょう。

【まとめ読み】特集「しょうがの保存食レシピ」記事リスト

取材・文/石井美佐 撮影/スタジオCOM(中野正景・江口 拓)

 

<教えてくれた人>

管理栄養士 料理研究家
村上祥子(むらかみ・さちこ)さん

料理研究家・管理栄養士。1942年、福岡県生まれ。公立大学法人福岡女子大学国際文理学部・食・健康学科客員教授。同大学にある「村上祥子料理研究資料文庫」で50万点の資料が一般公開されている。

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『村上祥子のシニア料理教室』

(村上祥子/女子栄養大学出版部)

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この記事は『毎日が発見』2021年1月号に掲載の情報です。

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