貯金が少ないから老後が心配...多くの人が抱える将来の不安。そんな時代に、「お金がなくても幸せになれる」と言うのは70代の牧師・ミツコさん。著書『74歳、ないのはお金だけ。あとは全部そろってる』(すばる舎)の中では、その暮らしぶりを伝えています。今回は同著書から、ミツコさんが感じた仕事のやりがいや日常の感動など、人生を充実して過ごすためのヒントをお届けします。
ストイックな牧師の父から受け継いだ、健康を保つ秘訣
大きな病気もしないで、74歳まで健康で暮らしてこられたのは、小さい頃から叩き込まれた父の教えがあるかもしれません。
父は4歳のときに母親を亡くし、自分はきちんと育てられていなかったと思っていたからか、躾に厳しい人。
牧師としては皆から信頼されていましたが、家では姉や兄をよく怒鳴っていました。
私は8人きょうだいの5番目だったので、父からあまり怒られることもなかったのですが、姉や兄への注意を聞いて育ちました。
そんな父は自身の健康に気をつけて様々な健康法を実践し、教会員の人たちにもアドバイスしていました。
子どもたちにもこんなことを言っていました。
だから、私にもそんな生活が、自然に身についたのかもしれません。
「三食きちんと食べる」
「食事の栄養バランスを考える」
「30回よく噛んで食べる」
「1日30品目食べる」
「よく寝る」
「早寝早起きをする」
「規則正しい生活をする」
とくに「よく寝る」はいつも心がけている、私の健康の源です。
夜早く寝るのはもちろんですが、できるだけ昼寝もします。
午後の時間に家にいられるときは、1時間~1時間半ほどが昼寝タイム。
布団を敷いて、しっかり熟睡するようにしています。
週3回は昼寝をしないと、風邪を引くことが多くなります。
寝ることは私の一番の趣味でもあります。
朝起きたとき、午後の予定がなくて「今日は昼寝ができる」と思うと、すごく幸せな気持ちになります(笑)。
「30回よく噛んで食べる」というのも、自然に身につき、今でも実践しています。
食べるのが遅いなと思っていましたが、実はそれがよかった。
でも、教会の仕事で忙しかったときは、噛まずに飲み込んでいたことも。
今はひとり暮らしなので、ご飯は30分くらいかけてゆっくり食べます。
マイペースに食事ができることも、ひとり暮らしのよいところかもしれません。
「規則正しい生活をする」は簡単にできそうですが、意外に難しいこと。
そこで、できるだけ食事の時間を一定にしようと思っています。
毎日、シルバー人材の仕事や教会など出かける場所が違うのですが、食事の時間を決めると1日のスケジュールが整いやすいです。
《1日の時間割》
6時:起床
30分ほど布団の上でストレッチし、さらに30分お祈りをする
7時:布団から出る
7時半:朝食
家事をして、火・水・木曜日は9時前に出かける
12時:昼食
午後:1時間~1時間半ほど昼寝
18時半:夕食 テレビを見たり、運動をしたりする
21時半:入浴
23時:就寝
もちろん、この通りにならない日もあります。
でも、だいたいこんなふうに過ごそうと思っていると、体調管理がしやすいかなと思います。
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74歳の牧師がつづる、一人暮らしの老後生活。健康管理法やお金の価値感などについて全6章で紹介されています