知っておいて!油、水あか、ほこり...3つの汚れに「自然派洗剤」でできること

夏が近づく6月は、油汚れが落としやすく、水も冷たくないので、掃除をするのにおすすめの季節! そこで自然派洗剤を使って、肌にも環境にも優しい掃除をしませんか? 今回は、生活研究家の阿部絢子さんに教えてもらった「自然派洗剤でできること」をご紹介します。

知っておこう! 自然派洗剤の豆知識

汚れは主に「油汚れ」「水あか」「ほこり」の3種類に分類できます。

洗剤の特徴を知っておけば、汚れに合わせて効率良くお掃除ができます。

「重曹」ができること

●油に浸透する
●手あか汚れを落とす

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アルカリ性の重曹は油に浸透する特徴があります。手あかくらいの軽い汚れは落としますが、油汚れを落とす力はありません。重曹にせっけんが加わると、油が乳化して油汚れを落とします。

「クエン酸」ができること

●水あか汚れを溶かす
●除菌作用がある

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酸性のクエン酸は水あか汚れを溶かします。歯石のように白く固まった水あかも、湿布することで徐々に溶かします。また除菌作用があるので細菌の繁殖を防ぎ、ぬめりや臭いの予防もできます。

「せっけん」ができること

●油汚れを落とす

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せっけんは油汚れを落としますが、重曹が加わるとより落ちやすくなります。液体せっけんは掃除するときに便利。固形せっけんを使う場合は、お湯の中で手でもんで溶かし、せっけん液を作っておきます。

「消毒用エタノール」ができること

●殺菌作用がある

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消毒用エタノールは殺菌作用があり、食中毒が心配される暑い季節の掃除に特に活躍します。揮発性があるのが特徴で、早く乾くのでキッチン回りに使っても安心です。

基本の3つの汚れに合わせて洗剤を選びましょう

【ほこり】→「重曹」

・リビング
・キッチン
・トイレ
・洗面所

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衣類やカーテン、寝具など繊維のケバがほこりの元。時間をかけて床に落ちてほこりになります。ほうきや掃除機で取れますが、油汚れが混ざったものは重曹が必要です。

【水あか】→「クエン酸」「消毒用エタノール」
・キッチン
・トイレ
・洗面所
・お風呂

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【油汚れ 】→「重曹」「重曹+せっけん」
・キッチン
・リビング
・スイッチプレート

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白い歯石のような水あかは、水の中のカルシウムやマグネシウムが固まったもの。茶色いぬめりのある水あかは、食品のカスなどに細菌が付いたもので、いずれもクエン酸で落とします。水回りは消毒用エタノールで殺菌して菌の繁殖を防ぎます。

取材・文/米原晶子 撮影/吉田篤史

 

阿部絢子(あべ・あやこ)さん

生活研究家。薬剤師として洗剤メーカーに勤務後、消費生活アドバイザーとして活躍。『ひとり暮らしのシンプル家事』(海竜社)など著書多数。

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★阿部さんの著書もぜひ♪

『ひとりサイズで、気ままに暮らす』

(阿部絢子/大和書房)

老後の一人暮らしは寂しそう…と思ってませんか?それは、あなたの考え方、過ごし方次第で全く違う景色に変わります。40年間の一人暮らしを通して今、充実した生活を続けている著者が思う5つのコツ。年を重ねても老けこまず、自分らしくあるための指南書です。

この記事は『毎日が発見』2020年6月号に掲載の情報です。
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