劇団四季などの衣装クリーニングを手掛け、今話題になっているプロ集団・洗濯ブラザーズ。「正しい洗濯をすれば、自宅でほとんどのものが洗える」という彼らの著書『日本一の洗濯屋が教える 間違いだらけの洗濯術』(アスコム)から、「正しい洗濯のやり方と知識」をお届けします。
晴れの日が洗濯日和だなんて大間違い!
乾燥と仕上げ。いかにキレイに仕上げるか。服を傷めず長持ちさせるか。効率よく乾かすか。
そんな視点で、ボクらのノウハウをお伝えします。
じつは、クリーニング屋で人件費がかかるのは、この仕上げの部分です。
その手間をいかに少なくしてクオリティを上げるか、というのは業界の課題であり、そこにコンサルティングとして切り込んだのがボクたちの父親でした。
そのノウハウは、ご家庭での悩みの解決にも通じています。
というわけで、ここもボクらにおまかせください。
いきなりですが、みなさんが最も間違っていること、それは、「青空の下で洗濯物を干す」ことです。
今日から、これはやめましょう。
晴れた日に屋外で干すと、衣類は紫外線にガンガンさらされます。
直射日光が肌によくないのと同じで、服にとってもとても危険な行為なのです。
とくに濃い色のものは紫外線にめっぽう弱く、これを続けていると色があせてしまいます。
部屋の中でも日当たりがいいところで干すなら、衣類を裏返しておいたほうがいいです。
部屋干しすると、季節によっては花粉やPM2・5などの有害物質から衣類を守ることができて、一石二鳥です。
え?部屋干しの臭いが気になる?大丈夫。
乾燥のメカニズムを知れば、部屋干しのイヤな臭いは発生しませんから。
部屋干しでイヤな臭いがするのは、キレイに洗えていない証拠です
部屋干しのイヤな臭い。
それは干し方以前に、洗い方に問題があります。
ボクらが「いい洗い」かどうかを判断するとき、目で見える汚れがそのまま残っているのは論外として、部屋干しで臭いがするかどうかがバロメーターになります。
臭いの元となるモラクセラ菌は、しっかり洗えていれば殺菌できます。
ところが、なんとなく洗濯機を回しているだけでは、モラクセラ菌は分解されず、流れ落ちてくれません。
なので、次のポイントを守って、この菌を退治しましょう。
・洗濯槽を定期的に洗浄する
・洗濯物は洗濯機の中に入れずに、メッシュなど通気性のいい洗濯カゴに入れる
・プレウォッシュ(前処理用洗剤)で汚れを浮かす
・「水→洗剤→洗濯物」の順に洗濯機に入れる
・洗濯物は洗濯槽の6割しか入れないようにする
・たっぷりの水で洗い、すすぐ
・できるだけ24時間以内に洗濯する
以上をおさえつつ、正しい干し方をすれば鬼に金棒です。
もう部屋干しは怖くなくなります。
正しい洗い方と干し方の合わせワザで、イヤな臭いを撃退しましょう。
「部屋干し用」をうたった洗剤も出ていますが、わざわざ使う必要はありません。
ふだん洗い用の弱アルカリ性の液体洗剤で充分、対応できます。
それよりも、できれば脱いだその日のうちに洗濯ができれば理想的です。
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