「3口コンロなら、鍋は3つあればいい」人気ブロガー「実用的なお鍋」のススメ

「家の片づけを始めても、なぜかなかなか進まない」と思うことってありますよね? そんな悩みを10年以上前からブログでつづったことで、モノに囲まれた暮らしから「もたない暮らし」に変えた人気ブロガーのriamo*さん。そんなriamo*さんの著書『「もたない暮らし」の始め方』(すばる舎)から、誰でもすぐに試せる「片づけ上手になる工夫」をお届けします。

「3口コンロなら、鍋は3つあればいい」人気ブロガー「実用的なお鍋」のススメ 093-010-089-a.jpg

実用性重視のステンレス製

わが家のコンロは、3口コンロ。

......ということは、同時に使えるのも3つのお鍋ということになります。

最低限の3つの鍋があれば、普段の料理に困ることはありません。

お料理上手なご家庭なら、シェフが使っていそうな特別な鍋もあるでしょうが、わが家が使っているのは、実用性重視のステンレスの鍋です。

かっこいいストウブの鍋や、バーミキュラの鍋にも惹かれるけど、毎日使うなら、軽いステンレス鍋に軍配が上がります。

私の場合、重いと出番がなくなりそうです。

他には、家族で囲む土鍋や、すき焼き鍋、専用の揚げ鍋が別途あります。

以前は、パスタ鍋もありましたが、両手鍋でパスタをゆでることができるので、手放しました。

忙しいときに大活躍の圧力鍋もあります。

煮込み料理もすぐにできて、家事の時短にもなります。

母が圧力鍋の蒸気が怖いと言って、ほぼ新品状態で譲り受けたのは、昭和の時代のもの。

なんと1989年製の年代物です。

昔のものなので、作りもしっかりしています。

実は一度、手放すことを考えました。

一時期に比べて使う機会が少なくなっていたのです。

使わない=捨てる 

この公式に当てはめると、使っていないので、捨てる判断をすることになります。

でも、お正月に作るチキンロールは、家族の大好物だし、味噌を手作りするときには、大豆を煮るのに使うはず。

ご飯を炊いても美味しいし、カレーなんてあっという間にできてしまいます。

そう考えると、まだまだ現役で頑張ってもらわないといけません。

しかし、圧力鍋ですので、安全性も心配です。

捨てられない、30年物の圧力鍋

そこで、メーカーに問い合わせをしました。

「部品を取り寄せたいのですが......」なにせ1989年製ですので、部品が残っているかどうか定かではありません。

鍋の底に製造番号の刻印がありました。

番号を伝えたら、なんと、パッキンを取り寄せできることに。

「パッキンを取り替えたら、まだまだ使えます」と、メーカーのお墨付きをいただきました。

パッキンを2000円ほどで取り替えたら、新しい圧力鍋へと息を吹き返しました。

自分で買った特別な思い入れもない圧力鍋なら、わざわざパッキンを取り替えて使っていたでしょうか?

2000円出すくらいなら、新しい圧力鍋を買っていたかもしれません。

30年ほど前の圧力鍋を、なにもわざわざ使わなくてもと思われるでしょう。

でも私は、古いものを大切にしたかった。

譲った母は、圧力鍋のことなんて、すっかり忘れてしまっているだろうけど、私はどうしても捨てることができなかったのです。

やっと日の目を見ることになった、その圧力鍋を私の手で、使ってあげたかった......。

昔のものは、頑丈にできています。

少しの手間と愛情をかけると、また磨きがかかります。

私が母から譲り受けたように、私は娘たちに何を譲り渡すことができるのでしょう。

そのためには、モノを選ぶ目がとても大切だと思います。

手間をかけ、使い続けられるものを選ぶ。

いつかは、娘たちに引き継いでもらえるように。

撮影:上岡エマ

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riamo*(りあも)

神戸市在住。ライブドアブログ公式ブロガー。ブログ「やさしい時間と、もたない暮らし」は長期にわたり月間100万PVを達成。毎日の暮らしをちょっぴり豊かにするもの選びや余計なものを持たない暮らしなどをつづり、多くのファンから愛されている。

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※この記事は『「もたない暮らし」の始め方』(riamo*/すばる舎)からの抜粋です。
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