「言葉でできた傷」は長年残ります。ネガティブな言葉から身を守る方法とは?

家庭に仕事、交友関係まで、あらゆる場面で抱えてしまう「ストレス」。頑張れば頑張るほど、なぜかたまっていく人は、もう少し「自分を大切に」した方がいいかもしれません。そこで、「幸福度の高い国」として有名なスウェーデンで国民的ベストセラーとなった『北欧スウェーデン式自分を大切にする生き方 心の病を抜け出した夫婦からのアドバイス27』(マッツ・ビルマーク、スーサン・ビルマーク/文響社)から、幸せな国で暮らす人々が共感した「自分を大切にできる方法」を連載形式で紹介します。

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ネガティブな言葉から身を守る

言葉が持っている大きな力に気づいたことがありますか?

人に放った言葉の影響はどのくらいでしょうか。

子どもの場合は特に気をつけなければいけません。

子どもに対する話し方、あるいは、子どものいる場での話し方や話す内容に、親は大きな責任を負っています。

子どもは親の話し方をそっくり真似ますから、親の意見が子どもにそのまま刻み込まれるのです。

耳にしている言葉が、物事や人に対する自分の考えを、よくも悪くも変える場合があるのです。

噂話を耳にすると、つい加わってしまうのはなぜでしょうか。

人も自分と同じような問題を抱えていることがわかると、自分だけじゃないと思って少し安心するからではないかと、わたしたちは思っています。

自分事より他人事のほうが話しやすい面もあるかもしれません。

人の話をしていれば、自分が責任を負う必要もないし、自分の身の上話をしなくて済むからです。

人のことではなく自分のことを話題にすれば、はるかに誠実で前向きな話になるはずなのですが!

人の噂話を耳にするといつまでも記憶に残り、後日その人に会ったときにそのイメージに縛られてしまいます。

噂されていた本人と一緒にいると、なんとなく気まずくなるものです。

噂話を耳にしたり人の悪口を言ったりすると、自分の気分が悪くなります。

気まずさを全身で感じるからです。

一方、人のことを好意的に話すと、正反対の気分になるはずです。

試しにやってみてください。あとの感じ方がまったく違うとわかるはずです!

他人の目を通して人を見ていたスーサン

わたしの教え子がある企業で研修をしていたときのことです。

その教え子は指導担当の女性と反りが合わず、わたしは顔を合わせるたびに、その担当者と衝突したエピソードを聞かされたものです。

わたしもその担当者のことを、従業員をこき使い、職場の人の言葉に耳を貸さない人だと思っていました。

冷淡で人の気持ちのわからない理不尽な女性、という印象を持っていたのです。

数年後、マッツとわたしはその企業と頻繁にやりとりするようになりました。

そこで研修生として働かせてもらう学生の数が増えてきたためです。

例の指導担当者とも、実際に会うことになりました。

会ってみると、彼女は実は優しくて前向きで、仕事熱心な人物でした。

単に、自分の目標を達成しようと頑張っていただけだったのです。

わたしたちが訪問するたびに喜んでくれて、役に立とうとしてくれました。

問題は、わたしが後ろ向きな態度で付き合いを始めてしまったことです。

教え子の目を通してこの女性を見ていたからでした。

言葉でできた傷は長年残る

噂話を聞かされていたばっかりに、すばらしい人間関係をいくつも逃してしまっているかもしれません。

ときには面識のない人のことまで、大人が噂や批判、偏った見方を口にするのを、子どもはちゃんと聞いています。

そうすると子どもは、それが普通のことだと思うようになるのです。

十歳の女の子が、同級生の男の子からブスと言われているとしましょう。

その男の子は、嫉妬、苛立ち、あるいはがっかりすることでもあって、そう言ったのかもしれません。

とにかく、「ブス」という言葉は女の子の頭から離れなくなり、そのとおりだと思い込むようになります。

こうした思い込みが成長するにつれて大きくなり、拒食症、過食症、不安症、強迫症、自傷行為などにつながる場合もあるのです。

人からなにか言われても、自分とは関係ない場合もあるということを、大人が子どもに言って聞かせる必要があります。

オプラ・ウィンフリー(アメリカの著名なテレビ司会者)のテレビ番組で、三十五歳の素敵な女性が自分の高校時代のエピソードを披露していました。

自分のロッカーの前にいると、その扉の向こう側にいた男子生徒ふたりが自分のことを話しているのが、ふと聞こえてきたそうです。

「ジェーンと一発やってやろうって奴は、顔をまずすっぽり覆ってしまわないと!」と言って大笑いしたそうです。

このひと言が、ジェーンの人生を一変させました。

その日以来自分を、顔を見るのもいやなブスと決めつけてしまったのです。

大人になってからも、一度も恋愛経験はありません。

こんなブスを愛してくれる人などいない、と思い込んでいるので、ずっとひとり暮らしです。

そのときのたったひと言に影響されてしまっただけでなく、何年も思い返しているうちに、自分でもそう思い込んでしまったのです。

人に対して投げかける言葉も、人について話す言葉も、それほど重要なのです!

ネガティブなことを言わないエクササイズ

丸一日間、人についてネガティブなことは一切言わない、と決心します。

その日一日、周りの人がほかの人のことをどう話しているか、注意して聞いてみます。

陰口の多さに驚くはずです。

自分が口にする言葉を意識するようにしましょう!

自分も周りの人も傷つけないよう、言葉を慎重に選んで話すのです。

考えてみてください。

噂話を聞かされるたびに、たいていは根も葉もない噂が、自分の心に植えつけられるのです。

噂話を防ぐのは難しくても、自分の身は守れるはずです。

「陰口は聞きたくない」と言うか、「どうしてそんなことを知っているの?」「本当に本当の話?」とたずねてみるのも手です。

幸福度が高い多くの国民が共感した『北欧スウェーデン式自分を大切にする生き方』記事リストはこちら!

072-H1-hokuou1.jpg人口980万人のスウェーデンで20万部の国民的ベストセラー! 心の病を夫婦で乗り越えた経験を基に、27のアドバイスがまとめられています

 

マッツ・ビルマーク

スウェーデン、カルマル市生まれ。自身が持っていた不安症と向き合ったことをきっかけに、心の病の研究に注力。2011年「インナー・ヘルス」と題した初講演が反響を呼び、2013年には同講演をDVD化した。

スーサン・ビルマーク

スウェーデン、ルドビーカ生まれ。1995年にインテリアデコレーターとして働いていたとき、マッツと出会う。1996年には娘を出産。疲はい性うつ病となるが認知行動療法などによって克服した経験を持つ。

072-H1-hokuou2.jpg『北欧スウェーデン式自分を大切にする生き方 心の病を抜け出した夫婦からのアドバイス27』

(マッツ・ビルマーク、スーサン・ビルマーク/文響社)

現代社会はあらゆる「ストレス」でいっぱいです。そんな社会で頑張る人々に向けて、スウェーデン人夫婦が人生の質を上げ、心と暮らしの整え方をアドバイスしてくれる一冊。心の病になり、それを克服した著者だからこその説得力と、寄り添う優しさにあふれています。

※この記事は『北欧スウェーデン式自分を大切にする生き方 心の病を抜け出した夫婦からのアドバイス27』(マッツ・ビルマーク、スーサン・ビルマーク/文響社)からの抜粋です。
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