家庭に仕事、交友関係まで、あらゆる場面で抱えてしまう「ストレス」。頑張れば頑張るほど、なぜかたまっていく人は、もう少し「自分を大切に」した方がいいかもしれません。そこで、「幸福度の高い国」として有名なスウェーデンで国民的ベストセラーとなった『北欧スウェーデン式自分を大切にする生き方 心の病を抜け出した夫婦からのアドバイス27』(マッツ・ビルマーク、スーサン・ビルマーク/文響社)から、幸せな国で暮らす人々が共感した「自分を大切にできる方法」を連載形式で紹介します。
完璧でなくても、すっきり片付いた家で暮らす
住まいの環境は健康にとって重要です。
家のなかが散らかっていると、ストレスを引き起こしかねません。
同じ家族でも、散らかっているという認識はそれぞれ異なります。
大事なのは、そうした違いをみんなで話し合って、共通の認識を作っておくことです。
特に家族みんなで使うスペースには、全員の理解が必要です。
完璧主義は、整理整頓やきれい好きとは別ものです。
完璧主義は病的な習性であり、強迫症や恐怖症につながる場合もあります。
整理整頓とは、ものをあるべき場所にある状態にすることを言います。
インテリア雑誌に出てくるような部屋である必要はなく、生活感はあっていいのです。
ストレスを抱えているときは、頭のなかがいわば混沌とした状態です。
自分の内面がそんな状態ならなおさら、外部の環境を整えることが重要になります。
娘の悪い見本だったスーサン
わたしには、家中いたるところに自分の服を無造作に置いてしまう癖があったため、娘のジュリアまで真似るようになりました。
そうしても構わないと娘に教えていたのも同然だったと思います。
いまやティーンエイジャーの娘は、まだ、自分の服をそこらじゅうに放り投げています。
ティーンはだいたいそんなものです。
一方わたしは、もうしなくなりました。親のわたしが自分のものを大切に扱うことで、それを見て育つ娘が大人になったときの手本を示しているつもりです。
親が子どもに示す行動が、ルールや手本としてやがて「確立」されていくのです。
親がなにを言おうがしようが、子どもは散々知らんぷりしているので、にわかには信じがたいことですが!
部屋が散らかっていると、どんな影響があるのでしょうか。
ちょっと試してみましょうか。
ベッドメイキングが済んでいない寝室を見てください。
どんな感じがしますか?
次に、ベッドを整え、毛布やシーツのしわを伸ばし、ナイトテーブルをきれいにします。
不要なものはすべて片付けてください。
寝室の入口に立って、自分にたずねてみてください。
今度はどんな感じがするでしょうか。
目が覚めたときにまず目に入るのはなんでしょう。
それは目にしたいものですか?
寝室の見た目が眠りに影響することもあります。
家に帰ってきて、玄関でまず目にするものはなんですか?
帰ってきた自分をあたたかく迎えてくれる家にするための改善点はありませんか?
整理整頓のヒント
・ものを置きすぎない
不要なものはすべて片付けるか処分します。
ベッドやソファの下、ドアの後ろなど、たとえ見えない場所でも、そこにものがあることがわかっていれば、リラックスした気持ちにはなれないものです。
・クローゼットを片付ける
クローゼットを開けたとき、すべてが整然としているでしょうか。
賢く収納しましょう。
積み重ねるもの、吊(つ)るすもの、広げて置くもの、たたんで置いておくものなど、それぞれに合ったやり方でしまいます。
・壁面も整える
絵、写真、棚など、壁にかけるものはすべて互いに、また、そばにある家具などのインテリアとも、統一感があったほうがいいでしょう。
そうでないと、どれもが壁の上でばらばらな感じがしてしまいます。
・部屋の模様替えを楽しむ
一部屋ずつじっくり考えてから、家具をいろいろ動かしてみます。
どんな感じがするでしょうか。
整理して不要なものは処分し、模様替えした後の部屋に慣れるまでしばらく様子をみます。
どういう部屋にしたいかを家族みんなで話し合います。
みんなが気に入るような模様替えにしましょう。
歩み寄れば、必ずいい解決策が見つかります。
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