お兄ちゃん、お姉ちゃん... でも、「弟ちゃん」「妹ちゃん」とはなぜ呼ばない?

皆さんは家族のことを何と呼んでいますか? たとえば両親は「お母さん」「お父さん」、兄弟であれば「お兄ちゃん」「お姉ちゃん」と呼ぶ人は多いですよね。ではなぜ「弟ちゃん」「妹ちゃん」とは呼ばないのでしょうか。

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家族の呼び方は下の子が基準?

その答えが明かされたのは、7月5日放送の「チコちゃんに叱られる!」(NHK)。慶應義塾大学名誉教授・鈴木孝夫先生が、「弟ちゃん」「妹ちゃん」と呼ばない理由を教えてくれました。

そもそも家族を「お母さん」「お兄ちゃん」のように、自分との関係性で呼ぶことを「親族呼称」といいます。日本では目上の家族に対して使う風習があり、自分の子どもや下の兄弟には親族呼称を使いません。その理由は、名前を呼ぶ=失礼にあたると考えられてきたため。

日本人の「名字」は"家系"を表し、「名前」は"個人"を表します。古くから個人を表す名前は神聖なものと考えられ、名前で呼ぶことはその人自身を支配する"無礼"な行為とされてきました。そういった背景から家族の中でも目上の人を呼ぶときは、名前ではなく「親族呼称」を使うようになったといわれています。

とはいえ世のお母さんの中には、子どもを「お兄ちゃん」「お姉ちゃん」と呼ぶ人も。この件について鈴木先生は、「下の子が誕生すると長男は"お兄ちゃん"と呼ばれるように」「さらに下の子が産まれると長女は"お姉ちゃん"に」「このように家庭内で子どもが産まれると、下の子を基準にした呼び方に変わっていく」と解説していました。

つまり家族の呼び方は、常に1番下の子が基準に。その子からみた「お兄ちゃん」や「お姉ちゃん」はいても、「弟ちゃん」や「妹ちゃん」は存在しません。そのため「弟ちゃん」「妹ちゃん」という呼び方は使わないのです。

これにはネット上も「なるほどね~」「府に落ちすぎて鳥肌たった」「確かに弟ちゃん、妹ちゃんとは言わないね。その理由にすごい納得」などの反響が続出しました。


インタビュアーの「お父さん、お母さん」呼びに違和感...?

目上の人を敬うために使われる"親族呼称"ですが、呼ぶ人によっては「お父さん」「お母さん」という呼び方に疑問を感じる人も。

たとえばテレビのインタビューなどで、インタビュアーが「お父さん、これ何ですか?」「お母さん、ちょっといいですか?」と尋ねる様子を度々見かけますよね。しかしこの光景に違和感を覚える人は多いようで、ネット上を見てみると「『あなたのお母さんじゃないし...』と思ってしまう」「せめて『お兄さん、お姉さん』と呼べないのかな」「加えて『おじいちゃん、おばあちゃん』と呼ぶのも違和感ある」といった声が上がっています。

一方"気にならない"という人からは、「その考え方だと『あなたのお姉さんじゃないし...』ってなるでしょ」「名前を知らないわけだし、仕方ないのでは?」「明らかなおばさんをお姉さんと呼ぶのも嫌がらせな気が...」「おじさん、おばさんだと蔑称めいたニュアンスがあるから、マイルドにして『お父さん、お母さん』と呼んでるだけ」などの反論が。

"親族呼称"の使い方は、まだまだ奥が深いようですね。

文/藤江由美


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