起きたら50℃の白湯を1杯! 自律神経研究の第一人者・小林弘幸先生に教わる朝腸活

「起きたらすぐ」3つの腸活がカギ

(1)カーテンを開けて朝日を1分浴びる
「自律神経は、朝日を浴びた瞬間から活性化します」と、小林先生。

体には、1日の時間の流れに合わせて新陳代謝などを行う「体内時計」の機能が備えられています。

これがきちんと働かないと、自律神経の働きが乱れ、腸の動きも停滞します。

体内時計は朝日を浴びると正しくリセットされるため、朝は絶好のチャンスです。

(2)50℃前後の白湯で腸を動かす
起きたら、コップ1杯の白湯を飲みましょう。

「腸は、睡眠中は消化・吸収の働きを終え、朝方は動いていません。白湯を飲むことで腸が刺激され、動き始めます。ぜん動運動のスイッチも入り、排便もスムーズに」(小林先生)。

水でも良いですが、体を冷やさない白湯がおすすめ。

勢いよく飲むと、腸をより刺激しやすくなります。

(3)目覚めの呼吸は3×6のリズムで

起きたら50℃の白湯を1杯! 自律神経研究の第一人者・小林弘幸先生に教わる朝腸活 2406_P006.jpg自律神経を整え、腸の健康を保つには、呼吸も大切。

朝起きたら「3×6の呼吸法」(下参照)を行いましょう。

ポイントは、息を吐く時間を、吸う時間より長い2倍にすること。

深呼吸により交感神経と副交感神経のバランスが整い、便秘が解消することも分かっています。

食事前の2~3分など、時間を決めて行うとより効果的。

朝におすすめ 目覚めスッキリ呼吸
【3×6の呼吸法】
いすやベッドに浅く座り、 背すじを伸ばし、 軽く胸を張ります。「ゆっくり深い呼吸」 を意識して行いましょう。

(1)ゆっくりと息を吐く。 呼吸は吸ってから吐くのではなく、 吐いてから吸うが基本。
(2)3秒かけて、鼻からゆっくりと息を吸う。
(3)ゆっくり6秒かけて口から息を吐く。(2)と(3)を繰り返す。 回数は何度でもOK。

<ポイント>
正しい呼吸ができなくなるので、 猫背にならないように注意をしましょう。 「おなかに空気を入れるように」と、イメージしながら呼吸をすると、 実際に取り込む酸素の量も増えます。

寝たままでもできる

起きたら50℃の白湯を1杯! 自律神経研究の第一人者・小林弘幸先生に教わる朝腸活 2406_P007.jpg

・両手足を伸ばす。
・上下に引っ張られるように、 5秒間伸ばす。
・ゆっくり呼吸を繰り返す。

構成/寳田真由美(オフィス・エム) 取材・文/岡田知子(BLOOM) 撮影/齋藤ジン イラスト/サノマキコ スタイリング/片野坂圭子 モデル/氷川よし子(SPLASH)

 

<教えてくれた人>

順天堂大学医学部 教授
小林弘幸(こばやし・ひろゆき)先生

1960年生まれ。自律神経研究の第一人者。日本初の便秘外来を開設した腸のスペシャリスト。学生時代はラグビーに熱中、スポーツにも造詣が深く指導も。著書多数。

この記事は紙&WEBマガジン『毎日が発見』2024年6月号に掲載の情報です。

この記事に関連する「暮らし」のキーワード

PAGE TOP