高たんぱく低脂肪の食材として注目の「ちくわ」。村上祥子さんに教わる「詰め詰めちくわ」レシピ

たんぱく質が豊富で手軽に食べられる食材として、改めて注目が集まっている「ちくわ」。チーズやきゅうりをちくわの穴に詰めたものはよく見かけますが、今回はちょっと意外な組み合わせをご紹介。管理栄養士で料理研究家の村上祥子(むらかみ・さちこ)さんに「ちくわの栄養」と「詰め詰めちくわ」のバリエーションを教えてもらいました。
※この記事は月刊誌『毎日が発見』2023年5月号に掲載の情報を再構成したものです。

スケトウダラの冷凍すり身が原料
ちくわは魚肉練り製品の原形で、エソ、グチ、ハモ、トビウオ、カレイ、スケトウダラなどが原料ですが、現在最もよく使われている主原料はスケトウダラの冷凍すり身です。スケトウダラは、鶏卵と同等以上の良質のたんぱく質を含んでいます。

水産加工品の約1/3が練り製品
日本人は水産加工品の中では練り製品を最もよく食べていて、年間約50万トンの練り製品を消費しています。骨や皮のある魚より、そのまま食べられるので、好まれているのでしょう。

朝食におやつにおすすめ
日本水産食品機能科学研究所によると「スケトウダラたんぱく質4.5gを週4日ほど摂ることで、65歳以上の高齢者でも筋肉の増加が確認できた」そうです。ちくわに換算すると33gを目安に食べるとよいでしょう。

※4本入りで販売されているちくわ1本は30g前後が多い。

減少しがちな速筋を作る
筋肉には持久力系の遅筋(ちきん)と、瞬発力系の速筋(そっきん)があり、速筋は年を重ねるごとに減少していくことが分かっています。スケトウダラのたんぱく質は、この減少しがちな速筋の源になります。

高たんぱく低脂肪
ちくわ100gは鶏卵100gと同量のたんぱく質=12.2gを含んでいて、卵に比べて脂質が少ないのでカロリーは低め。良質のたんぱく源としてアスリートやダイエッターも注目の食材です。ちくわを献立に加えることで、不足しがちといわれるたんぱく質を手軽に補えます。

詰め詰めちくわのバリエーション

【セロリ詰め】

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1人分63kcal/塩分1.0g

ちくわの穴の長さに合わせて棒状に切ったセロリを2本のちくわに詰めて3つに切る。

【大根詰め】

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1人分64kcal/塩分1.0g

ちくわの穴の長さに合わせて棒状に切った大根を、2本のちくわに詰めて3つに切る。

【パクチー詰め】

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1人分68kcal/塩分1.0g

ちくわの長さにパクチーを切り、2本のちくわの穴に束ねて箸で詰める。飛び出した分は切り落とし、反対側の穴から詰めて3つに切る。

【青じそ詰め】

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1人分68kcal/塩分1.0g

青じそは3枚を一緒にくるくると巻き、箸でちくわの穴に詰める。長さが足りない場合は青じそ2枚を同様に反対側の穴から詰めて3つに切る。もう1本も同様に。

【カラーピーマン詰め】

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1人分64kcal/塩分1.0g

ちくわの穴の長さに合わせて棒状に切った赤・黄のピーマンを2本のちくわに詰めて3つに切る。

取材・文/石井美佐 撮影/スタジオCOM(中野正景)  

 

<教えてくれた人>

管理栄養士 料理研究家
村上祥子(むらかみ・さちこ)さん

福岡県生まれ。公立大学法人福岡女子大学国際文理学部・食・健康学科客員教授。栄養指導講座担当。同大学内「村上祥子料理研究資料文庫」では50万点の資料が一般公開されている。

この記事は『毎日が発見』2023年5月号に掲載の情報です。

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