仕事や子育て、家事をしながら資産を増やすなんて無理!と思っていませんか。『知識ゼロからのサイドFIRE 8年で7000万円貯めた子育てママのお金の増やし方』(KADOKAWA)は、働き方や時間に縛られない自由な暮らし「サイドFIRE」を達成した2児のママが実践した、お金の増やし方(投資、貯金、節約)を紹介した一冊です。4人家族が300万から7000万に増やせたテクを厳選してご紹介します。
※本記事は、まな著の書籍『知識ゼロからのサイドFIRE 8年で7000万円貯めた子育てママのお金の増やし方』から一部抜粋・編集しました。
【前回】8年で資産7000万を貯めたママが教える「FIRE」のために最初にやるべきこと
今どきは自分の得意なことを仕事につなげるチャンスがある
サイドFIREを選択した場合、クリアしなければならない必須課題が、「サイド分をどのようにして稼ぐか?」です。
わが家では、夫婦それぞれが年間100万円稼ぐことを想定してシミュレーションしています。
自分の得意なことや好きなことを仕事にしてフリーランスで働くサイドFIREを選択していますが、パートやアルバイトといった働き方を選択することも可能です。
自分がどういう人生を送りたいかを考えて、働き方や仕事内容を選択することが大事だと思います。
私はまず、自分の好きなこと、得意なこと、やりたいことは何か? その中で誰かの役に立ったり、誰かの悩みを解決できることはないか?と考えました。
私は、お金についての関心が高く、勉強したり調べたりすることは苦にならないどころか楽しくてワクワクします。
税金、社会保障、金融・経済の仕組みなど、自分がお金について知ったことや「なるほど」と納得したことをわかりやすくまとめてSNSで発信し、「いいね!」やフォローをいただくとうれしくなります。
また、フォロワーさんからの質問にお答えして感謝されると、「人の役に立てた」という実感があります。
自分が持っている知識をSNSを介して人に伝えることで、その人が抱えている問題解決の役に立つことができる。
「そうだ!これを仕事にしよう」と思いました。
そこで、2022年2月に「miroom(※1)」という「おうち習い事アプリ」でお金に関するオンラインクラスを開講しました。
ライブ配信などで受講者のみなさんと直接コミュニケーションを取りながら、受講者さんが抱えているお金についての悩み、疑問、問題などを解決。
miroomの受講者さんはサブスクで利用し、私は講師としての収入を得ることになります。
一方、夫はというと、現在IT系企業に勤務していますが、これまでの経験を活かして、システム開発の仕事をフリーランスですることを考えているようです。
今どきは、「クラウドワークス」「ランサーズ」「ココナラ」などのクラウドソーシングサービス(※2)を利用して、動画、イラスト、アニメーション、ライティング、デザイン、データ・資料作成、ビジネスサポート、マーケティング、企画、営業、カスタマーサービス、翻訳など、自分の特技を活かして好きなときに好きな場所で仕事ができるサービスがあります。
ちなみに、私がインスタグラムで使用している顔のアイコンは「ココナラ」で探したイラストレーターさんの作品。
ひと昔前なら、自分の顔のイラストなんて、誰にどうやって描いてもらえばいいのか、イラストレーターさんに依頼するにしてもどうやって見つけたらいいのかわかりませんでしたが、今どきのサービスを利用すれば簡単に解決できます。
在宅ワークの普及で、これまでの「仕事は会社でするもの」という固定観念が崩れつつあります。
自分に合った働き方で、サイド分を稼ぐことができる仕事を見つけるチャンスが今の時代にはあると思っています。
※1自分の都合のいいときに動画で習い事ができるサービス。再生回数の制限や期限がなく月定額制。
※2ネット上に発注された業務を個人が受注して、引き受けた仕事を納期までに完了させ、報酬を受け取るというシステム。
●健康は最強のリスクヘッジ
FIREを成功に導くためには、健康は不可欠な要素です。
病気やケガなどで働けない期間が発生すると、FIRE資金の貯蓄ペースが落ちることになります。
またFIRE後に医療費がかかれば、想定していた取り崩し率を上回るお金が必要になることもあります。
体だけではなく、心の健康も肝心。
物事に意欲的に取り組めたり、幸せを感じられたりするのは、体も心も健康な状態だからこそ。
健康管理には、バランスの取れた食事、軽い運動、日光に当たり、よく寝ること。
ストレスフリーな生活習慣こそが、FIREの失敗を防ぐいちばんのリスク対策かもしれません。
●FIREが当たり前の時代がやってくる!?
前述したように、FIREの肝は投資にあります。
投資を抜きにしたら、FIREは単なる"脱サラ"になってしまいます。
脱サラとの決定的な違いは、会社を辞めて給料がなくなっても投資の運用益があるので、生活費のために働く必要がないということです。
あるいは生活費の全額を運用益でまかなうことができなくても、一定額を運用益でカバーできれば、その分働かなくて済みます。
稼ぐお金が少なくていいとなれば、働き方も違ってきますし、気持ちもラクになります。
少なくとも脱サラしたときのような「これからは給料なしで、家族を養う分を働いて稼ぐ」といった重責はありません。
自分が得意なこと、前からやりたかったことを仕事にしてもいいですし、週2~3日のアルバイトで稼いでもいい。
自分が働いて稼がなくても、投資の運用益で生活費がまかなえることで、人生は大きく変わる可能性があるのです。
さて、FIREの目的は「RE」(早期退職)よりも「FI」(経済的自立)にあります。
そう考えると、「FIREは若い世代だけのものではない」と言えます。
役職定年や60歳以降の継続雇用などで給料が下がり、今の仕事にやりがいを感じなくなったとき、経済的に自立していれば今の仕事を辞めることが可能となります。
収入を得る方法が働いて稼ぐだけだと、健康な時期を働き続ける人生になってしまうかもしれません。
収入を得る手段に投資をプラスすることで、「定年」を自分で決めることができるのです。
FIREを目指すのは早いに越したことはありませんが、40代、50代からでもやろうと思えば実現可能です。
シミュレーション次第で、自分に合ったFIREを目指すことができると思います。