長年しみついた家事のパターンは誰にでもあるもの。でも、やめてみると案外大丈夫なことも多いのです。今回は、知的家事プロデューサーの本間朝子さんに「片付けでやめること」をお聞きしました。
【前回】「やめる家事」洗濯編。畳まない、洗濯用のハンガーを使わないetc.思いこみをやめればラクに!
片付けでやめること
フライパンや鍋は重ねない
柄を上にして縦に入れるとかがまずに取り出せる
重いものをシンク下に重ねてしまうと、ひざや腰の負担になります。
「引き出し式にはファイルボックス、観音開きの扉式にはラックなどを組み合わせてみて。立ったまま取り出しやすいですよ」
段ボールはひもで束ねない
1枚をポケットにして内側に入れればバラバラにならずに運べる
段ボールを平らにつぶしたら、一番大きな段ボールの底をテープで数カ所留めて、ポケット状にします。
「中に小さい段ボールを入れれば崩れず、集積所にも持ち運びやすくなりますよ」
保存容器はバラバラに買わない
同じシリーズで揃えて入れ子にすると組み合わせに迷わない
ごちゃごちゃの中から、ふたと本体を組み合わせるのはストレスのもと。
「本体は入れ子にして、ふたは別にしまうとコンパクトで使うときも手間どりません」
掃除グッズは1カ所にしまわない
動線上に掛けると、取りに行く手間が省けすぐ掃除できる
1カ所にまとめがちな掃除グッズですが、使う場所の近くに置くと効率よく動けます。
「洗面所や脱衣所で使う粘着クリーナーは洗濯機に引っ掛けておけば、出し入れスムーズ」
扉裏に
玄関の掃除に使う、ほこり取りの刷毛は、近くの収納庫の扉裏を定位置に。
キッチンのすき間に
冷蔵庫と壁の間にフロアワイパーを収納。
食材管理はしない
下から使うもの順に並べれば考えずに使い切れる
「食材一つずつ管理するのではなく、冷蔵庫の段ごとに管理すると迷いません」。
下段はよく使うもの、上段は保存食など、頻度と手に取りやすさを考えてルールを決めるのがコツ。
賞味期限の早いものは手前に
油性ペンで日にちを大きく書き、古いもの順に手前から並べると取り出しやすい。
収納ボックスのふたはしない
ふたなしなら上からさっと入れられる
出し入れのたびにふたを取るのは面倒。
「ふたなしボックスなら放り込むだけ。棚に置くときは、上10cmほど余裕を持たせておくとボックスを引き出さずにそのまま入れられます」
書類はなんでも重ねない
種類別にファイルに入れれば探しものなし!
書類は見たらその場でとっておくものか判断を。
「その上で行政関係、自治会関係など、大まかな種類でクリアファイルにまとめておくと、探しものが俄然減らせます」
品番が分かれば説明書も捨ててOK
メーカー問い合わせの際に必要な品番は、本体に表示されています。
ここを見れば説明書がなくても大丈夫。
写真で残す方法も
捨てるのが心配な書類は、携帯電話で撮影して画像フォルダに残しておくのもおすすめ。
「いざというときに見られるので、安心して処分できます」
《暮らしをラクにする最新家電にも注目!》
進化がめざましい家電製品。
買い替えや新規購入のタイミングがあれば、ぜひ最新の便利機能に注目して。
自動でおまかせ「掃除ロボット」
スイッチ一つで自動掃除をしてくれることで、シニア層に大人気。
「1万円前後の安価な機種が増え、ゴミ取りのメンテナンスもラクに。濡れ拭き可能なタイプも登場しています」
干さずにぽかぽか「ふとん乾燥機」
マットをふとんの下に敷くのが煩わしかったふとん乾燥機。
最近はノズルを差し込むだけの簡単タイプが売れ筋です。
「天気の悪い日にもふかふかのふとんが楽しめます」
スイッチの切り忘れが防げる「人感センサー電球」
人の気配を感知して自動点灯するセンサー付き電球は、玄関、トイレなど短時間つける場所におすすめ。
「一般的なLEDと電球代はさほど変わらず、スイッチの切り忘れが防げます」
取材・文/シェルト*ゴ(坂本典子、佐藤由香) 撮影/福島章公、吉田篤史