長年しみついた家事のパターンは誰にでもあるもの。でも、やめてみると案外大丈夫なことって多いのです。今回は、知的家事プロデューサーの本間朝子さんに「掃除でやめること」をお聞きしました。
【前回】意外とやらなくても大丈夫だった!「やめる家事」でラクになる
掃除機をやめる
軽量のフロアワイパーならサッと取り出せて隅々まできれいに
重い掃除機は、取り出すのがおっくう。「フローリングなら、フロアワイパーが便利。軽くてほこりをからめ取りやすく、メンテナンスも不要」(本間さん、以下同)
ドライシートは重ねて交換の手間を省く
掃除のたびにドライシートを替えるのは面倒。
「おすすめは2枚重ねづけ。使ったら下から外すだけなので、交換の手間がラクに」
ほこりがたまりやすいすき間、壁ぎわもスムーズ
すき間や壁ぎわなど掃除機をかけにくい部分も、フロアワイパーがおすすめ。
「力を入れず、滑らせるようにするときれいに取れます」
重いものは持ち上げない
キャスター台にのせるだけで移動がスムーズに
年を重ねると、重いものをどかしながらの床掃除は重労働に。
「大きなゴミ箱も意外に重いもの。キャスター付きのものにしたり、観葉植物や電化製品もキャスター台にのせるとラクに動かせます」
観葉植物も
パソコン周辺機器も
高い場所はいすにのらない
伸縮式モップで手が届きにくい場所もラクラク
「転倒の心配があるいすは使わず、伸縮式のモップの助けを借りましょう」。
エアコンやカーテンレール、たんす、冷蔵庫など高い場所のほこり取りが安全にできます。
角度を変えれば目線の上も下も掃除しやすい
たんすや冷蔵庫、エアコンなどの上部、巾木 (はばき)、長押(なげし)など細かい部分のほこりも、なでるだけでからめ取れます。
食器洗いの洗剤はいちいちつけない
泡水ボウルならいつでもたっぷりの泡で洗える
ボウルに食器用洗剤をワンプッシュし、水を勢いよく注いで泡水を作ります。
「そこにスポンジをつけながら洗うと、何度も洗剤を足す必要なし。手間なく、洗剤の節約にもなりますよ」
お風呂の小物洗いはしない
酸素系漂白剤でまとめてつけおき洗い
45℃くらいの浴槽の湯100Lに粉末酸素系漂白剤250gの割合で溶かし、ふたや小物を2時間ほどつけるだけ。
「汚れがゆるみ、軽い力で汚れが落とせます」
排水口カバーはしない
思い切って外すとカバー掃除が不要に
凹凸が多く、汚れを落としにくい排水口のカバーは、安全に問題がなければ外すのも手。
「カバー自体の掃除が不要になり、受け皿の汚れもすぐ目に入るので手入れがしやすくなります」
小物やシャンプーはじかに置かない
吊して浮かせるとぬめりがつかない
底にぬめりが発生しやすいので、じか置きしないことが掃除をラクにする秘訣。
「S字フックなどでタオルバーに吊り下げるようにすると、水切れがよくなり、いつも清潔に使えます」
浴槽はゴシゴシこすらない
重曹をふり入れて汚れを浮かせるとラク
浴槽の湯180Lに対して重曹30gほどを入れると、弱アルカリ性になって汚れが落としや
すくなります。
「重曹は炭酸水素ナトリウムで温泉成分と同じ。入浴前に入れてもOKです」
取材・文/シェルト*ゴ(坂本典子、佐藤由香) 撮影/福島章公、吉田篤史