その「長~いお皿」って何使うの? 家の片づけが進む「お皿の枚数」/ハンカチは5枚あればいい

ものが捨てられないシニア世代でも、半分捨てられるようになる!? そんな方法を考案したのは整理収納アドバイザーの阿部静子さん。「1日5分1スペース」「ソファにはものを置かない」などのルールを守るだけでリバウンドしないと大人気です。今回は阿部さんのメソッドをまとめた著書『ハンカチは5枚あればいい』(すばる舎)から、「スペース別の片付けポイント」の一部をご紹介します。

【前回】捨てる基準は「ニオイとフタ」。保存容器何個もってますか?/ハンカチは5枚あればいい

【最初から読む】これでリバウンドなし! 家の片づけ重要なのは「順番」

その「長~いお皿」って何使うの? 家の片づけが進む「お皿の枚数」/ハンカチは5枚あればいい 174-010-109.jpg普段使いの食器は全て、取り出しやすい引き出し1段に収納。来客用のカップ&ソーサーと皿はときどきしか使わないので、別の引き出し1段に収納しています。(撮影/回里純子)

「大皿5枚・小皿20枚」で孫が喜ぶごはんは完成

食器がなかなか手放せない、という方はとても多いです。

子どもと一緒に暮らしていたときに比べ、使う食器は限られているのに、数は減らせない。

多くの方が「年に数回、孫が遊びに来るとき必要だから、捨てられないのよ」とおっしゃいます。

久しぶりにお孫さんに会えたときには、手料理を振る舞いたい気持ち、よくわかります。

以前、子どもが巣立ち、夫婦2人になったお宅の食器棚の整理をしました。

いつも使っている食器と来客用に分けてもらったのですが、いつも使っている食器がとても少ないことに、私も相談者さんも驚きました。

おひとり暮らしの方でも同じことをしてみたら、いつも使っている食器は決まった数枚でした。

食器はたくさんあっても、いつも使っているものは少ないのです。

つまり、年に数回の孫たちとの食事会のために、食器棚にびっしり食器を入れているということ。

終活を始めたという60代の受講生さんは、「食器をだいぶ手放しました。たまに来る孫たちのために残したのは、大皿5枚、小皿20枚だけ。これだけあれば十分よ」とおっしゃっていて、私も納得しました。

たとえば、お子さん家族が4人、自分たち夫婦と合わせて6人分の料理を作るとします。

お料理5品を大皿へ。

取り分ける小皿が20枚あれば間に合います。

足りなければ、普段使いのお皿を使えばいいのです。

60代の受講生さんが残した枚数は、現実的で説得力がありました。

お孫さんの数が多いとしても、いっぺんに来ることは少ないと思います。

大勢が一度に集まるお宅の場合は、6人分で大皿5枚・小皿20枚を基本にして、残す数を決めてはいかがでしょうか。

思い入れのある食器は最後に回す

とはいえ、食器を減らすのは無理をしなくて大丈夫です。

思い入れがあるものも多いからです。

受講生さんの中にも人を招くのが好きで、食器集めが趣味という70代の方がいました。

「旅先で集めた食器も多いから、捨てるものは何ひとつないんです」とおっしゃっていたので、食器の整理は最後にしました。

すると、他のものを手放しているうちに考えが変わり、食器も減らそうと思い、実際に手放すことができました。

もし、無理に減らしていたら、「あれは手放さなければよかった」と後悔していたかもしれません。

思い入れがあるものを最後にすると、スムーズに手放せるという参考になる事例ですね。

最初に手放しやすい食器は、おまけでもらったロゴ入りやキャラクターのものです。

そのあとは、まずは用途別に分けます。

ケーキ皿、深皿などと分けていると、「カレー皿が多い」と持ちすぎている食器が明確に。

用途別に分けて枚数が多いものは、使っていない分を手放しましょう。

用途がひとつしかない皿は、持たない

ひとつの用途しかない食器は要チェックです。

わが家では焼き魚用の長い皿は、他に用途がないので手放しました。

サンマのような細長い魚は半分に切って、丸皿に盛りつけています。

このアイデアは受講生さんにも好評です。

食器を整理された受講生さんの中には、いつも使っている食器を手放し、来客用を使うことにされた方もいます。

毎日三食、自分をおもてなししているようで、いいですよね。

70代の受講生さんで、年齢的に食事を作る負担が大きくなったので、お孫さんたちとの食事会を外食に変えた方もいます。

発想の転換です。

使わない食器が手放せて、キッチンがスッキリしたようです。

【次回】リビングをキレイにキープできる「ゾーン分けとルール化」/ハンカチは5枚あればいい

【まとめ読み】『ハンカチは5枚あればいい』記事リスト

その「長~いお皿」って何使うの? 家の片づけが進む「お皿の枚数」/ハンカチは5枚あればいい 174-c.jpg

「玄関」「クローゼット」「キッチン」など6つのスペース別片付け術はわかりやすくで始めやすい! 「ハンカチは5枚」の理由もわかります

 

阿部静子(あべ・しずこ)
整理収納アドバイザー・フリーアナウンサー。宮城県仙台市生まれ。旅行会社での添乗員や航空会社地上職を経て、フリーアナウンサーとして活動。その後、整理収納アドバイザーの資格を取得。「すぐ片づけたくなる」「ラクにできる」「ハッピーになれる」片づけメソッドは講座で大人気であり、現在拠点である宮城県を中心に4年間で5000人以上の指導を行う。整理収納アドバイザー2級認定講師2019年度優秀講師、整理収納コンペティション2019プロ部門ファイナリスト、片づけ大賞2019プロ部門ファイナリスト。

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『ハンカチは5枚あればいい』

(阿部静子/すばる舎)

暮らしが変化するシニア世代に向けた、読むだけで半分捨てられるようになる片付けメソッド。整理収納アドバイザーの著者が指導した生徒は、約7割が60代以上。捨てるのが苦手なシニア世代でも、スペース別に一つずつ進めていけば、いつの間にかお家の中はスッキリ。「もう使わないもの」だけを手放していき、きれいな部屋で人生の後半を楽しみませんか?

※この記事は『ハンカチは5枚あればいい』(阿部静子/すばる舎)からの抜粋です。

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