いよいよ春本番。香り豊かな山菜をたくさん味わえる季節です。熱海市在住の人気ガーデナー・水谷昭美さんのご自宅に伺って、春の香りに満ちた「摘み草ご飯」の作り方を教えていただきました。今回はゆり根、柿の葉、さやえんどうを使った「春の恵みレシピ」の3つのレシピをご紹介します。
地中の根っこにも 芽吹いた葉にも 春が宿っています
水谷さんは土の中や空に向かってすくすくと伸び始めた葉にも春を見つけました。
「裸ん坊だった枝に芽吹いた柿の葉は天ぷらに。初めての挑戦です。柔らかい若草色の葉なら、おいしくいただけるはず」
さやえんどうはプランターで育て、裏庭に眠っていたおにゆりの根を掘ってゆり根も収穫。
「ゆり根はおがくずの中に大事にしまっておいたもの。取り出して、さあ料理しましょう」
柿の葉の天ぷら
① 柿の葉を洗う。
② 小麦粉に水を少量ずつ加えて溶き、とろみの少ないさらっとした天ぷらの衣を作る。
③ 鍋にサラダ湯を熱し、衣にくぐらせた柿の葉を170度程度で揚げる。
④ 食べる直前に塩をふる。
光を透かす幼い柿の葉。
ゆり根の素揚げ(写真左)
① かたまりのゆり根をほぐして、一片ずつに分ける。
② 鍋にサラダ油を熱し、170度程度で①を素揚げする。
③ 食べる直前に塩をふる。
さやえんどうの卵とじ(写真右奥)
① 鍋に湯を沸かして塩少々を加え、筋を取ったさやえんどうをゆでる。
② 卵2個をボウルに割りほぐし、だし汁、塩としょうゆ各少々を加えて味をととのえる。
③ 鍋に少量のサラダ油を熱して②を流し込み、卵の周囲が固まってきたころに①を加えて仕上げる。
さやえんどう(左)と土の匂いのゆり根(右)。
砕けないよう丁寧にほぐして下準備。
構成・取材・文/飯田 充代 撮影/斎藤 大地