捨てられなくても大丈夫⁉ 「捨てずに片付く3つのワザ」を整理収納アドバイザーの中山真由美さんが解説

捨てなければ片付かない...! そう思っている人も多いのでは? でも実際に捨てる作業をなかなか始められなければ、まずは「しまい方を変える」を試してみるのもおすすめです。捨てなくても、ちょっとしたワザでスッキリ過ごせる毎日に変わります。今回は、中山真由美(なかやま・まゆみ)さんに「捨てない片付け」を教えてもらいました。

※この記事は月刊誌『毎日が発見』2023年6月号に掲載の情報を再構成したものです。

散らかり放題なのに

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ものを寄せるとこんなにスッキリ捨てられなくても大丈夫⁉ 「捨てずに片付く3つのワザ」を整理収納アドバイザーの中山真由美さんが解説 2306_P008-009_02.jpg

収納グッズも買いません!家にあるものをフル活用

ものの多さは「しまう」でカバーできます

片付けは捨てるだけではない、と話す整理収納アドバイザーの中山真由美さん。

「捨てることにこだわり過ぎると、かえって片付けが進まないことも。そんなときは"しまう"に方向転換してみませんか。適当に置いているものを整えるだけで、ものを捨てたかのようにスッキリして見えますよ」

しまうために欠かせない収納グッズも、新たに買う必要なし、と中山さん。

「カゴや箱、紙袋など、入れものになるものは家の中にたくさんあるはず。これらを上手に活用して、収納グッズ代も節約しましょう!」

「整える」を意識すると印象が変わる

捨てない片付けで目指すのは、整理整頓の「整頓」部分。

「整理はものを捨てること、整頓はものを整えることで、2つの意味は異なります。今回の整頓は大がかりな移動はせず、向きを揃えたり、ものの分類や並べ直す作業だけ。それでも見た目は大きく変わりますよ」(中山さん) 

コツは、コンパクトにまとめて面や空間を見せること。

「面が見えると片付いて見え、つまずきなど転倒防止にもなります。安心安全にも配慮して整えましょう」

捨てずに片付く3つのワザ

【ワザ1】家にあるものを収納グッズに使う

収納の基本グッズは箱やカゴ、トレーなどの容器ですが、代わりになるのが、家にある紙袋や保存容器などの不要品。つっぱり棒など眠っている既存グッズも合わせて、家にあるものを上手に生かしてみましょう。

つっぱり棒、S字フックなど余っているものを総動員!

紙袋、空き箱

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紙袋なら、厚手でマチが広く小さめのものがおすすめ。空き箱はしっかりした丈夫な素材で、シンプルなものが収納グッズ向きです。

トレー、フタ捨てられなくても大丈夫⁉ 「捨てずに片付く3つのワザ」を整理収納アドバイザーの中山真由美さんが解説 2306_P010-011_02.jpg

整頓は、四角い枠の中に収めるイメージで片付けるとうまくいきます。お盆やお菓子の空き缶などのフタは、その枠作りにぴったり。

食品トレー、紙パック

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紙パックを開いて箱状にすれば、引き出しの仕切りとして活用できます(牛乳、豆乳など
匂いの強いものは避けて)。野菜や果物が入っている丈夫なプラスチックトレーも活躍!

保存容器

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食品の保存容器は、フタを外せばプラスチックカゴと同じ。丸や楕円より、四角いものの方がスペースにムダが出ないので、古びているもの、使いにくいサイズを収納用に回して。

【ワザ2】ごちゃつく場所にチョイ置き場を作る

ごちゃついて見えるのは、ものが広範囲にあることも一因。そこで、目立たない場所に「チョイ置き場」を作り、バラバラにあるものを1カ所に集めます。床やテーブルなどの「面」が見えると、スッキリ感がアップ!

家具の横や後ろ

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デッドスペースにカゴを置いたり、きれいに並べ直すだけ。いままで置いていた場所の近くなら、取り出しやすさも変わりません。

壁際やテーブルの隅

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カウンターやテーブルにものを置いてしまう人は、隅にチョイ置き場を。その枠からはみ出さないようにすれば散らかりません。

【ワザ3】いつものしまい方をちょっと変える

立てられるものは立てる、高さ順、大きさ順に並べるなど、「並べ方」にもルールがあります。なんとなく置いてあるものをルールに沿って置き直すと、ものの量は変わらなくてもきれいに見えて使いやすくなります。

重ねずに立てる

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書類、本、雑貨などは積み重ねてしまうと下にあるものが取り出せなくなってしまいます。立てれば見やすく、スペースもとりません。

高さ順に並べる

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同じ種類、仲間のものはまとめる、手前に小さいもの、奥に背が高いものを置くなど秩序を作ると、全体が見渡しやすくなります。

《捨てない片付けで気を付けること》

ものをしまう前、しまった後が肝心

明らかなゴミは捨てる

いるかいらないか、使うか使わないかを考える必要はなし。判断に迷うものも捨てなくて構いません。ただし、使い終えたもの、完全にいらないと分かるものはしまう必要なし。捨てましょう。

置く場所があるものは元に戻す

散らかったもの、元に戻す場所があるものは戻してから整頓開始。戻す場所が決まっていないものは、「とりあえずボックス」 を作って暫定収納するとラク。

片付いた状態はキープ!

しまった後は、そこからはみ出さないことが大切。ものが増えそうになったら収納グッズを変えたり置き場所を増やすなどして、整頓した場所が乱れないように気を付けましょう。

取材・文/佐藤由香 撮影/木谷基一 イラスト/たつみなつこ

 

<教えてくれた人>

中山真由美(なかやま・まゆみ)さん

「Ritta Stanza」主宰。片付けが苦手な人にも寄り添うコンサルティングが人気を呼び、テレビや雑誌など多数のメディアに出演。近著は『10分でスッキリ! 捨てない片づけ』(主婦と生活社)。

この記事は『毎日が発見』2023年6月号に掲載の情報です。

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