現状を把握して「先読み」すれば、いまやるべきことが見えてくる/すぐやる人になる100の方法

あなたは「なりたい自分」になるためにやろうと決めたことを、ついつい「先送り」にしていませんか?仕事、勉強、ダイエットに部屋の片づけ。いざやろうと思っても続かなかったタスク処理が、心理学的な分析からのアプローチを使えばびっくりするくらい簡単に進んでいきます!「ハック」ブームの火付け役となった著者による、行動力アップのための「最強解説」があなた自身を「やりぬく人」へとアップデートしてくれるはず!

※この記事は『イラスト図解 先送りせず「すぐやる人」になる100の方法』(KADOKAWA)(佐々木 正悟/KADOKAWA)からの抜粋です。

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危機感を持つ

「なかなか貯金ができない」という声をよく聞きます。これはどうしてでしょうか?
貯金というのは「いざというとき」に備えるわけですが、その「いざというとき」というのは、あなたにとって「楽しくない状況」です。つまり、何か悪いことが起きたときが「いざというとき」です。

起きてほしくないことに対して、人は消極的になります。そんなイベントが起こったところで、面白くも何ともないからです。人は基本的に「楽観主義」なのです。

現在の20~30代が高齢者になったとき、支える世代の人口が少なくて大変なことになる、とよくとりざたされていますが、将来に備えている人はどれくらいいるでしょうか?備えをしていない人がほとんどではないでしょうか。

ほとんどの人は「心配している」と言いながら、本気でそんな時代が来ると、信じてはいないのです。というより信じたくないのです。

 

○ 低い確率に注目し、高い確率には無関心になる

また、人間にはとても不思議な心理があります。低い確率のときは、それが「起こる」ことを心配し、高い確率のときは「それは起こらない」と思う傾向があるのです。

話題になった新型インフルエンザは典型的な例でした。はじめて日本人が感染したときには、大勢の人がマスクを求めて薬局に殺到し、テレビでも大きく報道されて大騒ぎになりました。しかしその後、流行が拡大するにつれ、マスクを買い求める人が少なくなっていき、あまり話題にも上らなくなりました。「これだけ病気が広がっていても病気になっていないということは、自分は大丈夫だ」という心理が働くのです。

 

○ 危機感をモチベーションにするときは、リアルな情報に触れる

このように「悪いことが起こるかもしれない」という話になると、人の心理は、合理的に働きません。とても主観的で、あやしげな判断力に頼ってしまうのです。

ごくわずかな人が伝染病にかかっていることを集中的に報道されるとパニックになる。その一方で、十分に病気になる可能性がある状況では、変な楽観主義で備えを怠ってしまう。それが地震だろうと、経済危機だろうと、同じように不合理に振る舞うことはよくあります。

危機感をモチベーションにして行動するには、報道や風評、確率を知ってもダメだということです。むしろ「事実」を知ったほうが人間は行動に移します。
地震に備えようと思ったらまず、東日本大震災の状況を動画などでみてみることです。具体的でリアリティーのある情報に接することで、適切な行動意欲がわくでしょう。

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先読みする

「家計簿がつけられない」という悩みをお持ちの方も多いかもしれません。これは「現状を把握したくない」という心理です。

ただ一方で「現状を把握したい」という気持ちもあります。
「やりたい気持ち」と「やりたくない気持ち」の葛藤(かっとう)が起きているわけです。葛藤の中にいるうちは、人は動けません。

体重計に乗りたくないというのも同じ心理です。体重計に乗ろうと乗るまいと事実はそこに「ある」のに、現実に直面したくないのです。

 

○ 「現状把握」よりも「先読み」にフォーカスする

悩みというのは、現状を明らかにしたくないというところから生まれます。
「体の調子が悪い、もしかしたら深刻な状態かもしれない......」。それならば病院にすぐに行けばいい。でも人は現実を見たがりませんから、いつまでも葛藤が続きます。これでは解決しません。

ただ、現状把握だけが大切なのではありません。
把握していようがしていまいが「現状」はそこにあり、あなたが何かをしない限り何も変わらないのです。

本当に現状把握に意味を持たせるためには「先読みしたい」という気持ちにフォーカスすることが大切です。

家計簿をつけていると自然と「現状把握」に目がいきます。しかし、いま現在いくら持っているかということは、それほど重要ではありません。家計簿をつけてもつけなくても現実は変わらないからです。

それよりも大切なのは「今後どうなるか」ということです。先読みのほうが重要なのです。

 

○ 「先読み」できるのに「現状把握」すらしない人たち

一般的なサラリーマンであれば、毎月の給料は決まっています。ボーナスも多少の上下はあるでしょうが、大体見当がつくと思います。ですから、入ってくるお金はすぐにわかるはずです。

一方、出ていくお金もわかっているものがほとんどです。家賃、食費、電気代にケータイ(スマホ)代などです。

多くの人は、いまいくらあって、これからこれくらいのお金が入ってきて、これくらいのお金が出ていく、ということはわかります。予算が立てられます。でもほとんどの人はそういうことをしていません。これは現実を見たくない、という心理が働いているからです。不況だから、先を見たくない、という心理もあるかもしれませんが、不況のときこそ先読みは必要です。

現状を把握して、先読みをしてみてください。おのずといますべきことをやる意欲がわいてくるでしょう。

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佐々木 正悟(ささき しょうご)

心理学ジャーナリスト。「ハック」ブームの仕掛け人の一人。専門は認知心理学。
1973年、北海道旭川市生まれ。1997年、獨協大学を卒業後、ドコモサービスで働く。
2001年、アヴィラ大学心理学科に留学。同大学卒業後の2004年、ネバダ州立大学リノ校・実験心理科博士課程に移籍。2005年、帰国。帰国後は「効率化」と「心理学」を掛け合わせた「ライフハック心理学」を探求。執筆や講演を行っている。著書は、『イラスト図解 先送りせず「すぐやる人」になる100の方法』(KADOKAWA)、『仕事の渋滞は「心理学」で解決できる』(KADOKAWA)、ベストセラーとなったハックシリーズなど多数。


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『イラスト図解 先送りせず「すぐやる人」になる100の方法』

(佐々木 正悟/KADOKAWA)

何をするにも「すぐやる人」と「腰が重い人」っていますよね。あなたはどちらでしょうか?仕事、勉強、トレーニングにスポーツ、ダイエットなど、私たちは自分自身がもつ「目標」のために日々何らかのタスクリストを作っています。しかし、なぜか「やりぬくことができない」と悩む人に知ってほしいのが、心理学的な分析に基づいた「行動理論」。「すぐやる人」「やりぬく人」になれる100の方法が、イラスト図解で端的にわかりやすく紹介されています!タスクに追われて溺れがちな現代人におくる、「すぐやれる自分」にアップデートするための最強取説です!

この記事は書籍『イラスト図解 先送りせず「すぐやる人」になる100の方法』からの抜粋です
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