2軸思考を使うと、効率的に新しいアイデアが出る/2軸思考

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「頭の中がごちゃごちゃで、仕事が前に進まない」「次から次へと問題が起こってスケジュールが遅延している」...こうした複雑な問題を一瞬でシンプルにしたいなら、紙に、2本の線を引いてみてください。
本書『2軸思考』で、あらゆる問題をタテとヨコの2軸で整理して考える方法を学び、最速の時間で最大の成果をあげていきましょう! 今回はその12回目です。

◇◇◇

前の記事「2軸思考を使うと、考えるのも伝えるのも早くなる/2軸思考(11)」はこちら。

 

メリット:3 「新しいアイデア」を生み出せる

枠を決め、思考の範囲を決めてしまったほうが、効率的に新しいアイデアを生み出すことができます。白紙から闇雲に考えると、考えがいたずらに発散しすぎてしまうことが多いからです。

たとえば、ある本が売れた理由についてチームでミーティングする場合。
単に「カバーの色が良かったんじゃない?」「著者が宣伝に積極的だったのが良かったよね」などと、フリーにアイデアを出すよりも、タテ軸に・テーマ・タイトル・カバーデザイン・本文デザイン・原稿・イラスト・タイミング・パブリシティといった要素を設定し、ヨコ軸にそれぞれの良かった点と悪かった点を置いた、図1-4のようなマトリクスで作ってみます。

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そして、「それぞれの枠でみなさんの意見を出してください」と投げかけることで議論の対象が明確になり、より活発な議論をより効率的に進めることができます。

 

メリット:4 「わかりやすい説明」ができる

私が人とコミュニケーションをするときに気をつけているのは、「1回で確実に伝わること」です。聞き手の立場からすると、それが一番ムダなく、正しい情報を得られるからです。

しかし、残念ながらメンバーから私へのホウ・レン・ソウが、「1回でわかる」状態になっていることはあまりありません。相手がトラブルで混乱しているときは、なおさらです。そんなときに私はよく「図に書いて持ってきて」と依頼しています。あるいは、相手が話している前で「こういうこと?」「それともこういうこと?」と私が図を書いていくこともあります。そうすると、お互いの理解が一気に進みます。

人の頭の中は、それほど整理された状態ではありません。複雑な物事を頭の中だけで整理しようと思っても、情報量が多くなればなるほど困難になります。それを2軸で紙に書きながら整理することで、イメージで理解することができるようになるのです。

 

メリット:5 「わかりやすい資料」を速く作成できる

「どうすればいい資料を速く作れるか」は、多くのビジネスパーソンにとって大きなテーマのひとつだと思います。

資料作成は、「どのような内容の資料を作るのか」というコンテンツの検討、そして「そのコンテンツを資料として作成する」という大きく2つのプロセスから成り立っています。

2軸思考を使えば、その2つのプロセスがスムーズに進みます。最も重要なポイントは、初期の段階から2軸思考でアプローチすること。そうすれば、3つの2軸タイプのいずれかで、考えが「ロジカル」かつ「図として」整理されていることになります。シンプルに整理されているので、それをそのまま資料にすれば、即席で図解を使ったわかりやすい資料が完成します。

 

◎すべての仕事の基本、「IPO」を意識しよう

システム開発の世界では「IPO」という言葉があります。アイポと読みますが、 これは、Input(インプット)→Process(処理)→Output(アウトプット)の3つの頭文字を取ったものです。すなわち、インプットデータを処理してアウトプットデータを作成するというシステムの流れを意味しています。あらゆるシステムは、このIPOの膨大な組み合わせと連なりで成り立っています。

実は、この構造はあらゆる仕事においても共通です。どんな仕事でもインプットとなるものがあり、私たちが仕事をすることでアウトプットが生まれます。そして、アウトプットは次の仕事のインプットになります。

つまり、いまの目の前の自分の仕事が、誰かの次の仕事のインプットになるということです。そう考えると、おのずと自分の仕事をどのレベルのものでアウトプットすればいいかを考えるはずです。

つまり、次の仕事のインプットとして適切なレベルのものを出すことで、仕事のムダを省くことができます。 過度に力を入れすぎたものを作ってしまうとムダに時間と体力をかけたことになりますし、逆に不十分なものをアウトプットしてしまうと次の人の仕事に負荷がかかってしまいます。「自分の次に仕事をする人を『お客様』と思って仕事をしろ」―私が若い頃に先輩から言われた言葉です。社内でも取引先でもこれを意識すれば、粗雑な仕事はできなくなるはずです。

仕事で人のことを気づかうというのは、「お疲れさま」と声をかけたり仕事を手伝ったりすることにとどまりません。どうすれば他の人が楽になるか、他の人が仕事をやりやすくなるかを考えることが、いまのあなたの持ち場での気づかいになるわけです。

2軸思考は、IPOのプロセスの部分をいかに効率的に行うかを考え抜いた結果、生まれた思考法です。速く・確実に・ムダなく次の仕事につなげることができるので、自分が得するだけでなく、相手への究極の気づかいにもなります。

 

次の記事「シンプルで自由度が高い! 2軸フレームワークを作る3つのステップ/2軸思考(13)」はこちら。

木部 智之(きべ・ともゆき)

日本IBMエグゼクティブ・プロジェクト・マネジャー。横浜国立大学大学院環境情報学府工学研究科修了。2002年に日本IBMにシステム・エンジニアとして入社。入社3年目にしてプロジェクト・マネジャーを経験。その後、2006年のプロジェクトでフィリピン人メンバーと一緒に仕事をする機会を得る。2009年に役員のスタッフ職を経験し、2010年には 最大級の大規模システム開発プロジェクトにアサインされ、中国の大連への赴任も経験。日本と大連で500人以上のチームをリードしてきた。プロジェクト内で自分のチームメンバーを育成するためにビジネススキル講座を始め、そのコンテンツは社内でも評判となった。著書に『仕事が速い人は「見えないところ」で何をしているのか?』(KADOKAWA)がある。

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『2軸思考』
(木部智之/KADOKAWA)


頭の整理も、資料作成も、報告・指示、打ち合わせも、「線を2本引くだけ」で思考のスピードが爆速に! IBMで15年活躍する著者による独自メソッドを公開します。初心者でも、どんな業種でも使える「世界一簡単なフレームワーク」の作り方を凝縮。

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