腸の元気には、腸内細菌を活発に働かせることが欠かせません。そのためには、腸を整える食べ物が重要。最新研究を基にした、ヨーグルトと冷やご飯の究極の食べ方をご紹介します。
この記事は月刊誌『毎日が発見』2023年10月号に掲載の情報です。
【前回】腸内環境を整えるなら、まずは納豆!薬学博士・國澤先生に教わる「究極の納豆の食べ方」
究極の食べ方を知る「ヨーグルト」
多種多様な菌による健康効果を知って選ぶ
抗酸化力が高い
シミやしわなどの老化や、動脈硬化、糖尿病などの生活習慣病の原因となる活性酸素から体を守ります。
短鎖脂肪酸の原料を作る
乳酸菌やビフィズス菌は、食物繊維やオリゴ糖から作られた糖を短鎖脂肪酸の原料になる乳酸や、短鎖脂肪酸の一つである酢酸に変えます。
免疫力を維持
免疫力を高めて、インフルエンザや風邪のウイルスから体を守る作用があります。
太りにくくなる
ヨーグルトを常食する人は、太りにくいという調査も。また、毎日摂ることで肥満の改善も期待できます。
究極の食べ方
オートミール&アマニ油
オーツ麦を原料とするオートミールは、腸内で有用菌のエサになりやすい発酵性食物繊維。オメガ3脂肪酸を有するアマニ油やエゴマ油をティースプーン1杯程度かけると、腸活効果がさらにアップします。
デザートに
空腹時は胃酸が多く出ているため、せっかくの菌が死滅して、生きたまま腸まで届かない可能性が。ヨーグルトを食べるなら、少しでもいいから食べ物を胃に入れてからがいいでしょう。食後のデザートにもおすすめです。
期待する効果に合わせて
食べ方の工夫を
「ヨーグルト=乳酸菌とビフィズス菌と思われますが、実はその種類はさまざま。同じ乳酸菌やビフィズス菌であっても、菌株によって得られる効果が異なります」
効果の一例を挙げると、整腸作用の他、「ストレス緩和」「免疫機能の維持」「目や鼻の不快感を緩和」「内臓脂肪を減らす」など、市販されているものは実に多彩。
期待する効果を得るためには、菌株による違いを知って商品を選ぶことです。
「多様性のある腸内環境を目指すなら、日々、異なる菌株のヨーグルトを食べるのも良いかもしれません。スーパーマーケットで価格を見て、その都度違う種類を食べるというのもいいですね。納豆と同様、菌は腸内に長くとどまることはできません。継続して食べるようにしてください」