いまや健康を語る上で欠かせない「腸」の健康。腸がしっかり働いていないと、栄養がうまく吸収されないだけでなく、体に必要なものが作られない可能性があり、さまざまな不調や病気のリスクが高まります。少しでも早いうちから腸内環境を整えておくことが大事です。今回は、みなと芝クリニック院長の川本 徹(かわもと・とおる)先生に「腸を動かす4つのズボラ体操」を教えてもらいました。
【前回】食べ方も気を付ければさらに効果大!腸を強くする食事のルール5
腸を強くする生活習慣
腸を動かす4つのズボラ体操
1.【朝】腰温めマッサージ
布団の上でうつ伏せになり、その状態で、背中から腰を20〜30回ほどさする。次に、わき腹をもむ。疲れたら休憩を入れ、合計10分ほど行う。
10分たったら
↓
仰向けになり、おなかの「の」の字マッサージ(下記参照)を行う。
2.【朝】便秘点ツイスト
ウエストのくびれ辺りに手を置く。親指で下記の便秘点を気持ちよい強さで押しながら、上体を左右にひねる。左右3〜5回ずつひねる。
気持ち良くひねって
【見つけ方】
ろっ骨のいちばん下の骨から指2本分下側で、背骨から指4本分外側(左右)。
《温活も効果あり》
便秘の人はおなかを温めましょう
便秘の人はもちろん、おなかが緩くなりやすい人も、おなかを温めると調子が整いやすくなります。温めたタオルやカイロなどをおなかの上に置いてみましょう。温めたタオルを使う場合は、肌に直接当てないようにご注意を。
3.【昼】お尻上げポーズ
(1)仰向けに寝て、両ひざを軽く曲げる。両腕は伸ばし、手のひらを床につける。
骨盤底筋が鍛えられてスムーズに排便できるように
(2)息を深く吸い、ゆっくり吐きながらお尻を持ち上げていく。上げられるところまできたら止めて、そのまま3〜5回呼吸する。その後、ゆっくりお尻を下ろす。5回ほど繰り返す。
上半身からひざが直線になるくらいを目指す
ひざとひざの間はしっかり閉じておく
4.【夜】「の」の字マッサージ
おへそを中心に大きく「の」の字を描くように時計回りで軽めの力で押していく。10回程度。終わったら、ツボの位置を3秒ずつ強めに押す。
空腹時に行いましょう
ひざは軽く曲げる
【ツボを意識】
天枢(てんすう)...おへそから指3本分外側(左右)
大巨(だいこ)...天枢から指3本分下側(左右)
関元(かんげん)...おへそから指4本分下
中脘(ちゅうかん)...みぞおちとおへそを結んだ線の中央
取材・文/寳田真由美(オフィス・エム) イラスト/太田裕子