ものが捨てられないシニア世代でも、半分捨てられるようになる!? そんな方法を考案したのは整理収納アドバイザーの阿部静子さん。「1日5分1スペース」「ソファにはものを置かない」などのルールを守るだけでリバウンドしないと大人気です。今回は阿部さんのメソッドをまとめた著書『ハンカチは5枚あればいい』(すばる舎)から、「スペース別の片付けポイント」の一部をご紹介します。
【前回】リビング片づけの魔法! 新憲法「ソファに絶対にものを置かない」/ハンカチは5枚あればいい
【最初から読む】これでリバウンドなし! 家の片づけ重要なのは「順番」
紙類はクリアホルダーに入れ、インデックスをつけてファイルボックスに。私は、よく使うものをワークスペースに置いています。(撮影/回里純子)
「終わったものを減らす」だけで紙類は無理なく半分以下になる
紙類は、「多い」「整理方法がわからない」とお困りの方がほとんどです。
でも、片づけサポートで伺ったお宅では、これから紹介する方法で無理なく半分以下に減らせています。
やり方は簡単。
すでに用事が済んだ紙を処分するだけ。
どのご家庭も不要な紙を持ち続けて、ストレスを抱えているのです。
紙類の整理のコツはこの2つです。
1つは、先に収納を考えないこと。
多くの方が専用のケースを買わないといけないとか、収納のやり方がわからないと悩んでいます。
でも、数を減らせば、収納に特別なテクニックは必要ありません。
専用のケースを買わずに、家にあるもので済んでしまうことも多いのです。
まず不要な紙を処分することに集中しましょう。
2つめは、棚1段ずつ整理をします。
ファイルボックス1つでもいいですね。
大量の書類を目にしたら、やる気が失せてしまいます。
まず棚1段を全部出します。
1枚ずつ手に取って、要不要に分けます。
余力があったら、2段目をやってもいいですが、1段で終わってもOK。
あとは、明日に回します。
まずは、以下の4種類の紙を処分しましょう。
(1)すでに終わったイベントなどのお知らせの紙
(2)壊れて処分した電化製品の取扱説明書
(1)と(2)は明らかに不要なもの。
これらを減らしただけで、紙類の量は減るはずです。
(3)インターネットの情報をプリントアウトした紙
必要なときに、あらためてプリントアウトをしましょう。
今後はスマートフォンを活用し、プリントアウトしないようにします。
(4)旅行のパンフレット
いつか行きたいと思ってとっておきがちですが、本当に行くときにまたもらえばいいのです。
眺めて楽しむために1、2冊だけ残して、他は手放します。
迷うものは処分しなくても大丈夫
なかなか要不要が決めにくい紙類といえば、領収書・レシート・クレジットカードの明細書など、お金まわりのものです。
何を残すかは人ぞれぞれですが、私の場合をご紹介します。
仕事関係の領収書やレシートは、確定申告があるのでとっておきますが、プライベートのものは大きい買い物だけ残します。
買い物はほぼクレジットカード支払いなので、明細書は2年分だけ残します(見覚えのない買い物がないかは毎月確認します)。
水道光熱費などの公共料金の領収書は、急激に増えていないか確認したら処分します。
でも、お金まわりのものは、要不要を迷います。
それらは無理に処分せず、とっておいて大丈夫(チャック付きポリ袋に保存すると、中身が見えて便利)。
なぜなら、先にあげた4種類のものを処分すれば、紙ものは半分くらいに減るからです。
それから、よく質問を受けるのが「ポイントカード」です。
1年以上行っていないお店のものは処分しましょう。
私はお財布に4枚、家に2枚の合計6枚にしています。
手元に残った紙類は種類別に分け、中身が見える透明なクリアホルダーに入れ、インデックス(見出し)をつけます。
そして、頻度別にファイルボックスに入れるだけです。
よく見る紙類のファイルボックスはリビングの棚へ、ときどきしか見ない保険や住宅の書類などの紙類のファイルボックスは押し入れなどへ、それぞれ収納します。
最後に、紙ものを増やさないコツをお話しします。
出し入れが多い、よく見る紙類が入ったファイルボックスは、月に1回チェックします。
といっても、「もう終わったもの」を処分するだけで、5分で終了。
テレビを見ながらでも仕分けでき、楽チンです。
【次回】気づけばたまる「紙袋」を上手に減らすには?/ハンカチは5枚あればいい
「玄関」「クローゼット」「キッチン」など6つのスペース別片付け術はわかりやすくで始めやすい! 「ハンカチは5枚」の理由もわかります