スマホとペットボトルで説明しよう。地球の空が明るい理由/身近な科学

さまざまな生物のすぐれた能力。私たちの暮らす地球の驚くべき事実。メディアをにぎわせる「最新科学」のニュース。驚くべき速さで進歩するITの話題。世の中には、学校では教わらなかった現代科学の話題があふれています。

職場で、学校で、家庭で。明日の雑談のネタにピッタリな、知っておくと自慢できる「科学の雑学」をお届け!

※この記事は『[図解]身近な科学 信じられない本当の話』(涌井貞美/KADOKAWA)からの抜粋です。

p172.jpg

前の記事「小天体との衝突で誕生。地球へと落ち続ける月の不思議/身近な科学(45)」はこちら。

 

実は地球が"特別"だった。
月ではなぜ昼でも空が真っ暗なの?

1961年、史上初めて大気圏(たいきけん)外を飛んだロシア人ガガーリンは、地球が青く見えることを世界に伝えました。8年後、米国のアポロ11号が史上初の月面着陸に成功したときには、アームストロング船長は月の空が真っ暗であることを伝えています。多くの人はその対比に驚くとともに、「なぜ月の空は真っ暗なの?」という疑問を持ちました。

この答えは光の性質にあります。地球の空は空気や微粒子(びりゅうし)で満たされていて、光を散乱させます。そのため、太陽の光は空全体に広がり、あらゆる方向から人を照らします。空が明るいのはこのためです。

しかし、ほぼ真空に包まれた月では、太陽からの光は一直線に月面を照らすだけなので、陽光そのものしか目に入りません。したがって、空は真っ暗に見えるのです。

以上の理屈は簡単に実験できます。

p173.jpg

用意するのはスマホと水道水入りの透明ペットボトル。真っ暗な部屋でスマホのライトをつけてみると、照らされた部分だけが明るくなりますが、部屋は暗いままです。では、そのライトの上にペットボトルを置いてみましょう。中の水で光は散乱され、部屋全体が明るくなります。この水の役割を果たすのが、地球の空気なのです。

 

次の記事「「光には力がある」は気のせいではなかった⁉ 光には宇宙船をも運ぶパワーがある/身近な科学(47)」はこちら。

 

 

涌井貞美(わくい さだみ)

1952年、東京都生まれ。東京大学理学系研究科修士課程修了後、富士通に就職。その後、神奈川県立高等学校教員を経て、サイエンスライターとして独立。現在は書籍や雑誌の執筆を中心に活動している。著書は、『図解 身近な科学 信じられない本当の話』『雑学科学読本 身のまわりのすごい技術大百科』(以上KADOKAWA)、『Excelでわかるディープラーニング超入門』『ディープラーニングがわかる数学入門』(以上、技術評論社)、『「物理・化学」の法則・原理・公式がまとめてわかる事典』(ベレ出版)、『図解・ベイズ統計「超」入門』(SBクリエイティブ)など多数。

610957773744e1380612f9b4fc0a9d258e0d707f.jpg

『[図解]身近な科学 信じられない本当の話』

(涌井貞美/KADOKAWA)

動植物、天体から物理、統計学まで。知っておくべき科学の基本や、現代科学を読み解くのに必要な知識について、身近な例を挙げながらやさしく解説! わかりやすい図解(イラスト・写真)つきなので、学生から年配層まで、科学全般の知識が浅い読者でもとっつきやすく、「科学の教養」が身につけられる100項目を提供する内容です。

この記事は書籍『[図解]身近な科学 信じられない本当の話』からの抜粋です。

この記事に関連する「趣味」のキーワード

PAGE TOP