太陽では何が燃えている? 膨大なエネルギーを放出する核融合反応/身近な科学

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※この記事は『[図解]身近な科学 信じられない本当の話』(涌井貞美/KADOKAWA)からの抜粋です。

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アインシュタインが解き明かした核融合(かくゆうごう)反応。
太陽では何が燃えている?

毎日当たり前のように見ている太陽ですが、そこではいったい何が燃えているのでしょうか。

太陽がエネルギーを放出するしくみは、地上でモノが酸素と結合してエネルギーを放出する(燃える)のとはまったく異なります。物質そのものが燃えているのです。

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太陽で燃料になっているのは水素です。水素原子が太陽の中心の高温・高圧の中で互いに衝突し合い、くっついてヘリウムになります。このとき質量が失われ、減ったぶんの質量がエネルギーとして放出されるのです。これを核融合反応といいます。

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この反応を解き明かしたのは、ドイツ生まれの天才物理学者アインシュタイン。彼は物質の持つ質量がエネルギーと等価であることを発見しました。かの有名な特殊相対性(とくしゅそうたいせい)理論です。物質の質量mに光の速さcの2乗をかけた値がエネルギーEになる(E=m×c²)、これをアインシュタインの公式といいます。

質量とは物質の持つ本来の個性で、地球上ではその重さの値に一致します。この公式を用いると、同じ量の水素でも、太陽は地上で燃えるときに出すエネルギーの100万倍という膨大なエネルギーを放出することができます。

 

次の記事「太陽の寿命はあと50億年。軽い星ほど"長生き"する/身近な科学(35)」はこちら。

 

 

涌井貞美(わくい さだみ)

1952年、東京都生まれ。東京大学理学系研究科修士課程修了後、富士通に就職。その後、神奈川県立高等学校教員を経て、サイエンスライターとして独立。現在は書籍や雑誌の執筆を中心に活動している。著書は、『図解 身近な科学 信じられない本当の話』『雑学科学読本 身のまわりのすごい技術大百科』(以上KADOKAWA)、『Excelでわかるディープラーニング超入門』『ディープラーニングがわかる数学入門』(以上、技術評論社)、『「物理・化学」の法則・原理・公式がまとめてわかる事典』(ベレ出版)、『図解・ベイズ統計「超」入門』(SBクリエイティブ)など多数。

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『[図解]身近な科学 信じられない本当の話』

(涌井貞美/KADOKAWA)

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この記事は書籍『[図解]身近な科学 信じられない本当の話』からの抜粋です。

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