地球は真ん丸ではなかった! 赤道面が膨れた「洋ナシ型」/身近な科学

さまざまな生物のすぐれた能力。私たちの暮らす地球の驚くべき事実。メディアをにぎわせる「最新科学」のニュース。驚くべき速さで進歩するITの話題。世の中には、学校では教わらなかった現代科学の話題があふれています。

職場で、学校で、家庭で。明日の雑談のネタにピッタリな、知っておくと自慢できる「科学の雑学」をお届け!

※この記事は『[図解]身近な科学 信じられない本当の話』(涌井貞美/KADOKAWA)からの抜粋です。

pixta_43819001_S.jpg

前の記事「実はすでに爆発している? オリオン座から聞こえる断末魔の叫び/身近な科学(39)」はこちら。

 

「ジオイド」で定義される地球の姿
地球は「洋ナシ形」をしている

地球がほぼ球形であることは古代ギリシア時代には知られていました。紀元前3世紀、学者エラトステネスは地球の1周が4万キロであることもほぼ正確に測定しています。

ところで、「球」の字が付けられた地球ですが、本当に球体なのでしょうか。そもそも、山あり谷ありのでこぼこした「地球の形」はどう定義すべきなのでしょう。

p160.jpg

 

「地球の形」はジオイドと呼ばれる1枚の曲面で定義されています。このジオイドは、地球表面の7割を占める海面では、平均海水面と定義されます。地球の中心を指す重力に垂直になる海水面の性質に注目したのです。また、陸上では、そこに仮想(かそう)的に運河を設け、海から海水を注入した場合に得られる平均海水面と定義されます。こうして、海上と陸上で定義された連続的な1枚の曲面ジオイドこそが、地球の形と考えられるのです。

p161.jpg

 

ジオイドを眺めると、実は球ではなく「洋ナシ」の形をしています。球にならない原因の1つは地球の自転にあります。遠心力が働くため、赤道面で膨れ上がっているのです。地下物質の不均一(ふきんいつ)性が重力の違いを生み、球にはなれなかったとも考えられます。ちなみに、地球を「洋ナシ」にたとえたのは2018年に逝去した天文学者・古在由秀(こざいよしひで)氏です。

 

次の記事「地球の中心にあるものは? 「追い炊き」された超高温の鉄の塊/身近な科学(41)」はこちら。

 

 

 

涌井貞美(わくい さだみ)

1952年、東京都生まれ。東京大学理学系研究科修士課程修了後、富士通に就職。その後、神奈川県立高等学校教員を経て、サイエンスライターとして独立。現在は書籍や雑誌の執筆を中心に活動している。著書は、『図解 身近な科学 信じられない本当の話』『雑学科学読本 身のまわりのすごい技術大百科』(以上KADOKAWA)、『Excelでわかるディープラーニング超入門』『ディープラーニングがわかる数学入門』(以上、技術評論社)、『「物理・化学」の法則・原理・公式がまとめてわかる事典』(ベレ出版)、『図解・ベイズ統計「超」入門』(SBクリエイティブ)など多数。

610957773744e1380612f9b4fc0a9d258e0d707f.jpg

『[図解]身近な科学 信じられない本当の話』

(涌井貞美/KADOKAWA)

動植物、天体から物理、統計学まで。知っておくべき科学の基本や、現代科学を読み解くのに必要な知識について、身近な例を挙げながらやさしく解説! わかりやすい図解(イラスト・写真)つきなので、学生から年配層まで、科学全般の知識が浅い読者でもとっつきやすく、「科学の教養」が身につけられる100項目を提供する内容です。

この記事は書籍『[図解]身近な科学 信じられない本当の話』からの抜粋です。

この記事に関連する「趣味」のキーワード

PAGE TOP