殖えたら突然、集団行動! 細菌は化学物質を利用して語らう/身近な科学

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※この記事は『[図解]身近な科学 信じられない本当の話』(涌井貞美/KADOKAWA)からの抜粋です。

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細菌同士が語らう「クオラムセンシング」
細菌は示し合わせて行動する

細菌には目もなければ口もありません。しかし、そんな細菌でも仲間と連絡が取れます。1つの細胞からできている細菌はどのように仲間と語らうのでしょうか。その1つがクオラムセンシングです。

点在しているとき、細菌は互いに意思を通じ合わせることはありません。しかし、ある一定の密度以上に増殖すると、急に集団行動をとることがあります。クオラムとは「定足(ていそく)数」の意味。定足数を超えると集団行動を始める、というのがクオラムセンシングです。

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たとえば、病原性大腸菌が腸内に入り込むとき、数粒ならば何も問題はありません。しかし、増殖して一定密度を超えると一斉に毒素を出し、私たちを苦しめます。

目や口のない細菌が互いの存在密度を知るには化学物質が利用されます。互いに放出する化学物質の濃度を検知し、それが一定量になると細菌は活性化するのです。

近年、この化学物質をコントロールし、細菌の能力を引き出したり、毒性を抑えたりする研究が盛んになっています。

 

次の記事「ヒトの起源は? 細菌たちが共生し合ってできた"合体生物"だった/身近な科学(28)」はこちら。

 

 

涌井貞美(わくい さだみ)

1952年、東京都生まれ。東京大学理学系研究科修士課程修了後、富士通に就職。その後、神奈川県立高等学校教員を経て、サイエンスライターとして独立。現在は書籍や雑誌の執筆を中心に活動している。著書は、『図解 身近な科学 信じられない本当の話』『雑学科学読本 身のまわりのすごい技術大百科』(以上KADOKAWA)、『Excelでわかるディープラーニング超入門』『ディープラーニングがわかる数学入門』(以上、技術評論社)、『「物理・化学」の法則・原理・公式がまとめてわかる事典』(ベレ出版)、『図解・ベイズ統計「超」入門』(SBクリエイティブ)など多数。

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『[図解]身近な科学 信じられない本当の話』

(涌井貞美/KADOKAWA)

動植物、天体から物理、統計学まで。知っておくべき科学の基本や、現代科学を読み解くのに必要な知識について、身近な例を挙げながらやさしく解説! わかりやすい図解(イラスト・写真)つきなので、学生から年配層まで、科学全般の知識が浅い読者でもとっつきやすく、「科学の教養」が身につけられる100項目を提供する内容です。

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この記事は書籍『[図解]身近な科学 信じられない本当の話』からの抜粋です。

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