地球の中心にあるものは? 「追い炊き」された超高温の鉄の塊/身近な科学

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※この記事は『[図解]身近な科学 信じられない本当の話』(涌井貞美/KADOKAWA)からの抜粋です。

地球の中心にあるものは? 「追い炊き」された超高温の鉄の塊/身近な科学 pixta_29498325_S.jpg前の記事「地球は真ん丸ではなかった! 赤道面が膨れた「洋ナシ型」/身近な科学(40)」はこちら。

 

誕生時の衝突エネルギーが高温を生んだ
地球の中心は超高温の鉄の塊(かたまり)

地球の中心は、どうなっているのでしょうか。最近の研究によると、中心部では主要成分の鉄が5000~6000度近くの高温の塊になっていると考えられています。

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そもそも地球の中心はなぜ熱いのか。それは、地球の誕生に秘密があります。46億年ほど前、地球は小さな惑星が衝突、合体してできました。その衝突のエネルギーが現在も地球内部の熱としてたまっているのです。ウランなどの放射性元素の崩壊エネルギーも「追い炊き」の役割を果たしています。

その高温のために物質は融け、地球内部はどろどろの液状になり、重い金属原子が次第に沈殿して中心に集まっていきます。

地球の内部で最も豊富に存在する金属元素はです。結果として、鉄がどんどん中央部にたまることになります。外からのエネルギーを絶たれている地球は、次第に冷えていきます。すると、中心部の鉄は地球内部の超高圧によって固まっていったのです。

地球の中心にあるものは? 「追い炊き」された超高温の鉄の塊/身近な科学 p163.jpgこのことは観測でも確かめられています。医療用のCTやMRIと同じ原理で地震波や地磁気(ちじき)の様子を調べて地球の内部を見ると、確かに地球の内核で固体の鉄が観測されたのです。

 

次の記事「意外にデリケート? 地球の軸は大地震で傾くこともある/身近な科学(42)」はこちら。

 

 

涌井貞美(わくい さだみ)

1952年、東京都生まれ。東京大学理学系研究科修士課程修了後、富士通に就職。その後、神奈川県立高等学校教員を経て、サイエンスライターとして独立。現在は書籍や雑誌の執筆を中心に活動している。著書は、『図解 身近な科学 信じられない本当の話』『雑学科学読本 身のまわりのすごい技術大百科』(以上KADOKAWA)、『Excelでわかるディープラーニング超入門』『ディープラーニングがわかる数学入門』(以上、技術評論社)、『「物理・化学」の法則・原理・公式がまとめてわかる事典』(ベレ出版)、『図解・ベイズ統計「超」入門』(SBクリエイティブ)など多数。

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『[図解]身近な科学 信じられない本当の話』

(涌井貞美/KADOKAWA)

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この記事は書籍『[図解]身近な科学 信じられない本当の話』からの抜粋です。

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