11月22日は「いい夫婦の日」。いい夫婦とは、どんな夫婦のことなのでしょう?
歳を重ねても仲良し、いつまでも恋人気分を忘れない、干渉しすぎずお互いが自立している、言いたいことは言い合える......。思い描く理想はさまざまでも、お互いをよく理解し、尊重し合って、日々ともに快適に過ごせればステキですよね。そのために欠かせないのは、日頃のコミュニケーション。夫婦なのだから、黙っていても気持ちは通じるはず、と思っていたら、知らない間に相手の気持ちが見えなくなることも。最近あまり言葉を交わしていないようなら、この機会にゆっくり2人で会話してみませんか。
"いい夫婦"は、どんなことを大切にしている?
仲のよさそうなご高齢の夫婦を見かけると、心がほんわり温かくなってきます。きっと平穏な日々ばかりではなかっただろうに、2人で力を合わせて乗り越え、人生の禍福を共有してきた歴史が、さらに互いを思いやる気持ちを育んで......。
これから歳月を重ねていこうとする夫婦も、いい関係でいるために心がけていることは多いといいます。
例えば「家事の分担」。一方が料理を作ったら、もう一方は食器を洗う。洗濯も洗濯機を回す、洗濯物を干すと役割分担していたり。夫婦共働きの家庭はもちろん、大人が2人暮らしているのだから、どちらか一方に家事の負担が重くのしかからないように、と工夫している家庭は増えています。家事を分担することで、お互いにストレスがたまらず、夫婦間に"やってあげている""やってもらっている"という気持ちが芽生えないのもいいところ。
そのほかにも「ずっとお互いを名前で呼び合う」、「外出時には手をつなぐなど、スキンシップを忘れない」、「仕事のことなど必要以上に相手に干渉しない」など、仲のいい夫婦ほど大切していることはあるようですが、中でも重要なのは、「会話を大切にする」ということではないでしょうか。
具体的には「ありがとう」や「ごめんね」をちゃんと伝える、仕事の関係でお互い忙しくても朝食か夕食は一緒に食べる、お互いにその日あったことや思ったことを話す、など。食事中に「これ、おいしいね」「初めて挑戦したレシピなんだけど、気に入った?」といったやりとりから会話が弾むことも。
相手がどんなことを考えていて、どんな気持ちでいるか、理解を深めるためにも、やはり"会話"は夫婦生活に欠かせないスパイスです。
夫婦のコミュニケーションをよりよくするために
でも、毎日一緒に暮らしていれば、時には話が噛み合わなかったり、会話が弾まないことも。思っていることや言いたいことを、包み隠さずパートナーに伝えられることは理想ですが、その方法を間違ってしまうと言い合いや喧嘩に発展することも少なくありません。
その理由のひとつとしてよく挙げられるのが、コミュニケーションには男女差があるということ。2000年に刊行されベストセラーとなった『話を聞かない男、地図が読めない女』(主婦の友社)によると、女性の場合、言わなくても相手には伝わっていると思う傾向があるのに対し、男性の場合、言われなければ分からない傾向があるのだとか。自分は"言わずもがな"だと思ってわざわざ言葉にしなかったけれど、実は夫はまったく理解していなかった!というパターンです。
一例としてよく耳にするのが、夫のたばこ。「横で吸われると煙たいし、あのニオイがイヤだから顔をしかめているのに気づいてくれない」「咳払いをしたり、手でわざとらしく煙をバタバタ払っているのに消そうとしない」などなど。妻の"たばこの煙がイヤ"というアピールが、夫には分からないようです。
また、「たばこの煙がイヤだから、吸わないで」とストレートに言ったところ、「我慢しろっていうのか?」と喧嘩になってしまったという話もよく聞きます。
同書によると、これは、男性が"批判されることが嫌い"だから、なのだそうです。おまけに男性は"アドバイスが嫌い"で、そのくせ"解決策を出したがる"傾向も!
では、どうすれば男女差のあるコミュニケーションをよりよくできるかというと、『話を聞かない男、地図が読めない女』によると、いくつかのポイントがあるそうです。
・感情的にならない
・言葉で説明する
・具体例を挙げる
・あなたの意思を尊重したいと思っていることを明確にする
・アドバイスではなく、提案という解決策を提示する
他愛もない会話なら弾むけれど、生活習慣、親戚づきあいなど大事なことになるとどう話し合っていいか分からない......と悩んでいたら、これらのポイントをぜひ参考にしてください。
たばこをやめるつもりがないなら第三の選択肢を
上記で紹介したように、たばこの煙によるハラスメント"けむハラ"をなんとかしたいけれど、直接「たばこをやめて」というと角が立つし、もめたくないから、と我慢している妻は、意外に多いといいます。どちらかが我慢をしたり、無理をしているようなら、どんなに仲がよくても、いい夫婦とはいえません。
それを解決する可能性があるものとして、今、注目されているのが「加熱式たばこ」です。大きな特徴は、煙が出ないということ。
さらに、"No!けむハラ"の活動も。
たばこを吸う方の煙によるハラスメントに対して勇気をもって意思表示をすること。同時に煙のでない加熱式たばこへの理解も深めることができます。
従来の紙巻たばこは、たばこの葉を燃やして吸うため、煙が発生します。ところが、加熱式たばこはたばこの葉を燃やさずに加熱して吸うので、蒸気が出るだけで、煙は発生しません。これなら、夫のたばこを吸いたいという気持ちを尊重しながら、"けむハラ"問題も解決できるのでは?
「妻の言い分」「夫の言い分」の二択ではなく、第三の選択肢を加えることで、ギスギスした言い合いになることなく、素直に自分の気持ちを伝え合うことができるかもしれません。
夫も妻も我慢せずに、互いを尊重しながら快適に暮らしていく。これからも良好な夫婦関係を保っていくために、一度話し合ってみてはいかがでしょうか。
※出典『話を聞かない男、地図が読めない女』主婦の友社刊