たんこぶはなぜ額や頭以外にできないのか/地球の雑学

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たんこぶはなぜ額や頭以外にできないのか

固いものに頭をぶつけると、たんこぶができる。マンガほどではなくてもかなりはれ上がり、なかなかもとに戻らない。

だが、額や頭以外の場所はぶつけてもたんこぶにはならず、たとえばひどい尻もちをついても青あざになるだけだ。これはどうしてなのだろうか。

たんこぶの中身は、血液や血漿(けっしょう)である。打撲によって血管が破れたものの、皮膚には傷がつかなかったため内出血を起こしているのだ。

通常の内出血は、血管からあふれた血液が皮膚の下ににじんで広がる。これが外側から見えるのが、あざである。だが、頭部の皮膚の下には脂肪や筋肉の層がほとんどなく、すぐ固い頭蓋骨に行き当たるので血液は行き場がなく、たまって外側に盛り上がるのだ。このように、血液や血漿がたまった状態のことを血腫(けっしゅ)という。

向こうずねをぶつけても、こぶができることがある。ここも皮膚のすぐ下に骨があるからで、頭部もそうだが、こぶができる部分はちょっとぶつけただけでも骨にあたるので、非常に痛い。

たんこぶができたら、いじったり揉んだりしないで冷やすことだ。特に頭部をぶつけた場合は、軽く考えてはいけない。2、3日は激しい運動などせず様子を見て、もしも出血があったり吐き気がしたら、すぐに病院で診察を受けるようにしたい。

なお、昔話の「こぶとりじいさん」は、頬または首のあたりにこぶがあるが、あれは脂肪腫または繊維腫と呼ばれるもので、たんこぶではない。

 

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(雑学総研/KADOKAWA)

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この記事は『人類なら知っておきたい地球の雑学』からの抜粋です。

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