「いまの鳴き声はどんな意味?」「なんでいつも、ごはんをちょっとだけ残すの?」など、猫の行動にはミステリアスなところがたくさんありますよね。そこで、SNSで人気の獣医師・藤井康一さんの著書『現役獣医師が猫のホンネから不調の原因までを解説! 家ねこ大全285』(KADOKAWA)より、フードやトイレなど暮らしのコツや、不調や病気に関する最新の医療情報など、猫についての最新情報をご紹介します。
Q.ダメなのわかってるけど、しっぽに触っちゃう~
A.しっぽは脊髄と直結。かわいくて触りたくなるけどグッとがまんしましょう
長いしっぽやかぎ状に曲がった「かぎしっぽ」、短くてくるんと丸まった「尾曲がり」など、猫のしっぽは種類や個体によってさまざまな形をしています。
かわいくて思わず触ってしまいたくなりますが、猫のしっぽは脊髄と直結して、痛みを感じやすい部分。
猫のしなやかな身のこなしはしっぽを使ってバランスをとっているからこそ。
むやみに触ると日常生活にも支障がでます。
とくにかぎしっぽの猫はかぎ部分がひっかかってケガをする子が多いです。
骨折する子もいます。
Q.猫にとってしっぽはどんな役割?
A.犬みたいにブンブン振ったりしないけど、猫だってしっぽは感情のバロメーター
私が診察していると、しっぽを高く上げながらそばに寄ってきて、頬をこすりつけてくる猫がいます。
これは「友だちになろうよ」といううれしいサイン。
猫はさまざまな感情をしっぽの動きや形で表現します。
おもな例をご紹介します。
ピンと垂直に立てる
うれしいときのサイン。さらに小刻みに振動させていれば、うれしくて興奮しています。なでてもらいたい、遊んでもらいたい、おなかが空いている......基本的には甘えるときの表現。
先端が「?マーク」の形
気分がよいサイン。
だらんと下げる
しょんぼりしたとき、元気がなく近づいてほしくないときのサイン。体調不良の可能性があるので注意。
丸めて脚の間にしまう
ナーバスなとき。体を小さく見せることで、服従や敗北を示すともいわれ、ケンカに負けた後はこの形をしていることが多い。
膨らませる
攻撃態勢に入ったサインで、より低い位置にしっぽがきたらアタック寸前の体勢です。さらに毛を逆立たせ、体を大きく見せることで強さをアピール。
大きくゆらす
リラックスしているとき。猫を触っているときに小さくゆらし始めたら、少し触りすぎのサインです。
イラスト/柴田ケイコ
ほかにも書籍では、フードやトイレなどの「猫との暮らしのコツ」や、不調や病気に関する「医療情報」など、猫に関する285の最新情報が分かりやすく解説されていますので、興味がある方はチェックしてみてくださいね。