急に「飽きちゃう」のは、なぜ...⁉ 獣医師が教える「猫と楽しく遊ぶ」2つのポイント/家ねこ大全(4)

「いまの鳴き声はどんな意味?」「なんでいつも、ごはんをちょっとだけ残すの?」など、猫の行動にはミステリアスなところがたくさんありますよね。そこで、SNSで人気の獣医師・藤井康一さんの著書『現役獣医師が猫のホンネから不調の原因までを解説! 家ねこ大全285』(KADOKAWA)より、フードやトイレなど暮らしのコツや、不調や病気に関する最新の医療情報など、猫についての最新情報をご紹介します。

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Q.楽しく遊んでいたのに、急に飽きちゃうのなんで?

A.遊び=狩りのようなもの。一瞬にすべてをかけるのが肉食動物の習性


これには狩猟動物の習性が大きくかかわっています。

ネイチャー番組などで次のようなシーンを見たことはないでしょうか?

ライオンやトラが獲物に向かって一気にダッシュしたと思ったら、あれ、失敗したらすぐやめちゃった―。

狩猟動物は狩りをするときにアドレナリンを分泌させ、自らを戦闘態勢に導きます。

一種の興奮状態です。

しかし、アドレナリンの効果は持続性がありません。

獲物を追い詰め、捕まえられなければいったん休憩し、昼寝してからもう一度トライします。

飽きるというより肉食動物の行動習性なのです。

猫にとって遊び=狩りなので、同じことが起こります。

だから、すぐに"飽きる"というわけです。

一方、草食動物は一日中食べることに神経を集中させることができます。

ちなみに猫の95・6%のDNAがトラと一致していることがわかりました。

飼い猫は1080万年前にヒョウから分かれた種なのです。


Q.猫と楽しく遊ぶには?

A.狩りを意識させること。ときどき捕まえさせること


猫と楽しく遊ぶための2つのポイントがあります。

1つめは「狩り」を意識させること、2つめは「捕まえさせてあげる」こと。

お伝えしたように、猫にとって遊び=狩りなので、ときどき捕まえられないとおもしろくないのです。

しばらく転がしたり、押したりしているとフード=ごほうびがでてくるおもちゃも、猫の習性によく合っています。

一人遊びもできますし、このおもちゃがあると夜中におとなしくしている猫も多いようです。

それでも途中で飽きてしまったら「もうこの遊びはおしまい」「違う狩りがしたい」ということ。

違う遊びをしてあげましょう。

飽きがこないように、何種類かおもちゃをローテーションするのがおすすめです。

イラスト/柴田ケイコ

ほかにも書籍では、フードやトイレなどの「猫との暮らしのコツ」や、不調や病気に関する「医療情報」など、猫に関する285の最新情報が分かりやすく解説されていますので、興味がある方はチェックしてみてくださいね。

【まとめ読み】『家ねこ大全285』記事リスト

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藤井康一(ふじい・こういち)
藤井動物病院院長、獣医師、獣医学修士、博士(学術)、経営管理修士。2011年にツイッターを開始。多くの飼い主さんに「こんなことに注意をしてもらえれば」という現役獣医師ならではの最新情報を発信したところ、「困っていたときに役立った」と評判に。フォロワーは5万人超える(2020年7月現在)。

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『現役獣医師が猫のホンネから不調の原因までを解説! 家ねこ大全285』

(藤井康一/KADOKAWA)

猫好きの方は、大好きだからこそ猫のミステリアスな部分をもっと知りたいですよね。さまざまな行動が意味する猫の気持ちや不調のサインなどをSNS上で人気No.1の獣医さんが解説しています。ちょっとした豆知識から、近年注目されている「猫のうつ」など最新の病気の治療まで、猫のことがすべてわかる一冊です!

※この記事は『現役獣医師が猫のホンネから不調の原因までを解説! 家ねこ大全285』(藤井康一/KADOKAWA)からの抜粋です。

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